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長谷寺十一面観音立像は、長谷寺の本尊として大永4年(1524年)再建の本堂厨子の中に秘仏として祀られている。この十一面観音像は、古くから原七郷の守り観音として多くの人々の信仰を集めており、江戸時代には、甲斐国札所第4番の観音であったと...
百々諏訪神社所蔵の獅子頭は鎌倉期の嘉元3年(1305年)藤原吉宋の手によって作られた日本でも5番目に古い獅子頭である。 この獅子頭は木彫で、上顎、下顎、舌の三部分からなっている。 用材はヒノキで、その上に彩色をほどこしてある。 規模は...
上今諏訪の慈眼寺には、県の文化財に指定された仏像が多くあります。このうち薬師如来坐像は、坐高85センチメートル、材質はヒノキで、頭部と胴体が一つの木で造られている一木造りで、年代は藤原前期のものと推測されている。 慈眼寺は、平安期にさ...
飯野の曹洞宗常楽寺の本堂に安置されている鎌倉期の阿弥陀如来像。 像の総高は132センチメートル、材質はヒノキの寄木造りで玉眼がはめ込まれている。 かつては彩色されていたかと思われるが、現在は色は落ち、像全体に木目が表れていて、ひとしお...
上今諏訪の諏訪神社本殿に菩薩形と思われる立像一軀(いっく)が所蔵されている。 作風からも藤原仏で、隣接する慈眼寺の仏像群の一体ではないかといわれている。天冠台などに一部残る漆塗の跡に往昔の秀麗優美さがしのばれる。背部に鎌倉期に加修した...
室町時代の特色をよく具えた衣冠束帯姿の簡素な像である。応永十六年(1409年)に本殿建て替えとともに奉納されたもので、「信心大施主藤原吉光与四郎敬白(略)」の墨書がある。 データ 所在地/南アルプス市曲輪田1077 所有者、管理者/諏...
本尊は至徳2年(1385年)大仏師越後阿闍梨増光の作である。 深向院は天長年間(824年から832年)弘法大師の草創と伝えられている。真言宗に属し、武田五郎信光が再興し信光寺と名付けた。 桧材の寄木造りで、坐高23.5センチメートル、...
木造地蔵立像として、このような大形のものは県下に稀有のものである。伝承は空也上人作というが、鎌倉時代後半の作風のようである。桧材、基盤は二段框座。安阿弥様。尊像は全高123センチメートル。光背は後補のものである。現在塗金泥は一部をのぞ...
神仏は本来同じものであるという思想にもとづく彫刻絵画等を垂迹美術と称するが、これもその一つである。本地仏である阿弥陀如来が人々を救済するために現われたのが八幡神である故、八幡神が大菩薩として僧形をとっている訳である。本地垂迹説は仏教の...
十六善神は般若経の守護神といわれ、大般若経を読誦する折にはこの軸をかけることになっている。墨書銘は「丙申八月十六日対島法眼」とあって制作年代は不明であるが、その画材、画風等からして室町中期の作と推定される。釈迦如来を中心として文殊、普...
総高1.2メートルの安山岩製で、観音堂の西に接して建てられています。年代は、鎌倉末期のものと推定されます。 塔の各部は別々の石からなり、基礎の上部に径15センチメートル、深さ8センチメートルの円筒形の穴を掘って、経典あるいは舎利奉納の...
桁行5.10メートル、梁間3.20メートル、棟高9.30メートル、建坪25,91平方メートルの三間社流造の建物である。銅板葺で乱石積の基壇上に建ち、寛文五年(1665年)信州系大工によって建てられた豪壮なものである。 データ 所在地/...
安山岩製で高さ1.75メートル、基礎の一部が埋没している。幢身に応永28年(1421年)の銘、「延命地蔵経」の句節、施主名などが陰刻されている。県内でも数少ない室町中期の遺品である。 データ 所在地/南アルプス市桃園740 所有者、管...
現在の鐘楼は、室町時代初期の建立という。屋根は入母屋形式。胴張りのない真直な方柱、そのうえの裁断部上の円柱で支えた楼造ながら、古代寺院の鐘楼形式をよく示している。殊に下層の方柱(高さ295センチ)根石は自然礎石で、柱はそのうえに直接立...
鰐口は、古くは金鼓(こんく)と呼ばれ、社殿や仏堂前の軒下につるされた金属製の具であり、その形から鰐口といわれるようになった。 久本寺の鰐口は、享徳3年(1454年)のもので、面径13センチメートル、口径15.1センチメートル、縁高3....
鎌倉後半期の大和刀工、保昌の作とされている刀。 長さ73センチメートル、反り2.1センチメートル、形状は鎬(しのぎ)造りで、造り込み格好、その他全て保昌派の特徴をよく示した優作である。 データ 所在地/ 所有者、管理者/個人 指定年月...
径26.4センチメートル、厚0.3センチメートル、耳口間10センチメートルで2.0センチメートルの突起がある。表面に冠をつけ両手に笏を捧げて台上に座した神像の蹴彫りがあり、「甲斐国八田御牧北鷹尾 天福元年(1233年)云々」の銘がある...
銅製。直径17.2センチメートル、縁厚5.6センチメートル。外帯に「永正二年(1505年)から願主為清敬白。奉主~信州伊那飯嶋郷田切村」の銘がある。桜田家に伝来の由来は不明である。 データ 所在地/南アルプス市下市之瀬872 所有者、...
この経塚の遺品は慶安年間(1648年から1652年)に秋山熊野神社境内より発見されたと伝えられている。光朝は甲斐源氏加々美遠光の長男、経筒銘にある光経は光朝の弟で、遠光の四男である。本経筒は銘文に建久8年(1198年)の年号があり、鎌...
長さ28センチメートル、元幅2.8センチメートル、先幅2.7センチメートル 表面に銘濃州関住兼次、裏面に大永六年(1526年)六月日の銘文が刻まれている。 この刀剣の由緒の中に「武田信虎公大永六丙戌年在銘兼次ノ剣」とある。 地鉄の鍛え...
法善寺が管理していた武田八幡宮の本地仏として尊崇されたもので、全体の構造、手法は鎌倉期の特徴をよく表わしている。技法は必ずしも優れているとはいえないが、素朴の中に烈々たる信仰心がうかがわれ、その深遠な宗教性は拝するものの心にせまるもの...
享保年間、若者の風紀の乱れを防ぐため、敬神と娯楽を兼ね正月14日の道祖神祭の奉納神楽として始まった。火伏・厄除・悪魔払として舞われ、幕の舞・梵天舞等七種類、女性的な優雅な舞である。 データ 所在地/南アルプス市下市之瀬 所有者、管理者...
美濃紙を五から十枚重ね一本の切り出しだけで模様や人物を切り込んで図柄とするもので、十月十三日のお祭りには地区の若者たちが奉納している。 データ 所在地/南アルプス市沢登 所有者/沢登六角堂切子保存会 管理者/沢登区 指定年月日/平成8...
これは信玄が武田八幡宮に奉納したものであるが、明治初年神仏分離の際、法善寺へ移されたものである。「備州長船兼光」と在銘で長さ四尺六寸身幅一寸五分厚さ四分半もある実に堂々とした大薙刀である。兼光は鎌倉時代の長船鍛治を代表する名工で、初代...
峡西地域では唯一の前方後円墳で、5世紀初頭に築かれたものである。全長46メートル、後円部径30メートル、同高さ4.2メートルである。埋葬主体は粘土槨と推定され、銅鏡・鉄剣・管玉などが副葬されていた。 データ 所在地/南アルプス市下市之...
正和5年(1316年)夢窓疎石が甲斐の地に赴いた折り鎌倉の円覚寺に属す禅宗寺院として開山された。山号の瑞雲山は、武田晴信公の母、大井夫人が天文21年(1552年)55歳で逝去され、その法号をもって当寺に葬られたことに由来している。国指...
各帖縦28.8センチメートル、横10.6センチメートルの折本。大檀那今沢重貞によって奉納されたもので明応十年・文亀元年(共に1501年)の書き付けがのこる。経巻600巻に欠失なく多くの奥書があり、戦国時代の史料としても貴重なものである...
大日経は金剛頂経と共に密教の根本経典であり、716年インドから唐に来た名僧善無畏三蔵が翻訳した経典である。三蔵はさらにその経典についての講義を行い、それを弟子の一行禅師が筆録したのが経であり、宗教の理論的説明のさきがけをなすものとして...
原典は唐の義浄三蔵が訳出したものである。鎮護国家、万民豊楽を祈る経典として古くから特に為政者によって信奉されてきたが、一般に経典は華美なものが多い。法善寺所蔵のこれは天文八年(1539年)武蔵国藤田郷の聖天宮にその地の領主が奉納したも...
聖教類には、仏、菩薩、その他諸等に対する礼拝法、供養法、念踊法など実践的な修行方法が示されている。 得度を終了した出家者が所定の行規にしたがって、修行しながら逐次、伝授や講伝を授けられた、いわゆる師資相承の秘法である。 行者は師から授...
臨済宗善応寺の御神木として植栽されたと言われており、樹齢は少なくても500年に達していると思われる。ビャクシンはヒノキ科に入り本県では峡西地方に多く分布している。規模は、根回り幹囲5.8メートル、目通り幹囲3.48メートル、樹高17メ...
マツ科に属する常緑喬木で、我が国の特産で北海道から九州まで産し、中部以南に産するものをヒメコマツ、中部以北に産するものをキタゴヨウマツとして区別することもある。その材は建築、器具の料に供する。又園芸的変種が多く、庭園樹、盆栽として栽培...
この大けやきは、樹齢五百年と推測される。樹高22メートル、根廻り11.30メートル、3本の巨枝が大きく四方に延びて、東西、南北とも24メートルに及んでいる。錯綜した根は60センチメートル以上に盛り上がっている。樹勢は極めて旺盛で、壮年...
樹齢500年。根元の周囲5.3メートル、目通り幹囲3.5メートル。幹は空洞となり南西部を欠くが復元すれば、4メートル以上の巨木となる。この地方で「エブク」という在来種で、昔の栽培種を知る好資料である。 データ 所在地/南アルプス市中野...
樹種はクロマツ。根元の周囲4.8メートル、目通り幹囲3.6メートル、地上2メートルの幹囲3.8メートル、枝張りは東へ3メートル、西へ6メートル、北へ7.5メートル、南へ9メートル、樹高15.5メートル。その間、幹枝の屈曲著しく美しい樹...
シロチョウ科。白色半透明で、外縁と翅脈にそって黒褐色で裏面は黄色を帯びている。幼虫はメギなどを食べる。本州中部の山岳地帯に分布するが数は少ない。櫛形山の1,000メートルから2,000メートルに生息する。 データ 生息地/櫛形山一帯 ...
思い沢の北に面した斜面に自生しており、樹齢500年、根回り10メートル、枝張り、東西20メートル、樹高33メートルという大木で2本のスギが接触し癒着している珍しい現象が見ることができる。この事から縁結びの神様として古くから地域に親しま...
マメ科/サイカチ属 サイカチの巨樹として県下において希に見るものである。 根回り4.2メートル、目通り幹囲3メートル、樹高は約6.4メートルで樹齢は300年を有している老木である。塩沢家は「茨の木大尽」と呼ばれ多くのサイカチが植えられ...
ビャクシンはヒノキ科の高木であるイブキの一品種で、本州、四国、九州の海岸地方に分布する常緑の針葉樹である。 樹形が美しいため庭園や寺社境内に植えられていることが多く、本樹も野牛島地区、御所五郎丸の墓前にある観音堂の庭先に立っている。 ...