
木造地蔵立像として、このような大形のものは県下に稀有のものである。伝承は空也上人作というが、鎌倉時代後半の作風のようである。桧材、基盤は二段框座。安阿弥様。尊像は全高123センチメートル。光背は後補のものである。現在塗金泥は一部をのぞいて消えうせ、右足部その他破損などみられるが、写実的で、民衆が商売繁昌、家内安全などの祈願をこめて、十日市の市神として、永い間、この仏の像をたのみにした息吹が強く感じられる。厨子は、後補のもので江戸時代作。大型、黒塗り、高さ234センチメートル。
データ
所在地/南アルプス市十日市場1841
所有者、管理者/安養寺
指定年月日/令和5年3月16日
備考/