プレコンセプションケアとは
プレコンセプションケアとは、若い男女が将来のライフプランを考えながら、日々の生活や健康に向き合うことです。
早い段階から正しい知識を得て健康的な生活を送ることで、今と未来の自分だけでなく、未来のこどもたちの健康にもつながるとして、近年注目されています。
プレは「~前」コンセプションは「妊娠」で、妊娠前のヘルスケアを表します。
妊娠・出産には適した時期があり、妊娠する力は男女関係なく加齢とともに低下していきます。妊娠・出産を正しく理解し、自分のからだや生活習慣にも関心をもち、ライフプランを具体的に考えることが大切です。
なぜプレコンセプションケアが必要なのか?
1. リスクのある妊娠の増加
近年問題となっている女性の「やせ」や「肥満」は、心身の不調を招くだけでなく、切迫早産や低出生体重児(*1)といったリスクある妊娠の原因にもなります。
*1)2500g未満で生まれた赤ちゃんのこと。将来、肥満や糖尿病、心臓病といった疾患を発症するリスクが高くなることがわかっています。
2. 不妊の増加
月経トラブル(「生理不順を放置していた」「生理痛を我慢していた」など)の放置が将来の不妊や支給の病気の原因になることがあります。また、不妊の原因の半分が男性にあるともいわれています。
プレコンセプションケアを始めてみませんか?
~今の自分を知って、できることから始めてみましょう。~
(1)栄養バランスを整える
不規則な食事は、栄養がかたよる原因となり生活習慣病にもつながります。
1日3食しっかり食べ、主食・主催・副菜をそろえて、バランスの良い食事を心がけましょう。
※妊娠前から栄養バランスのとれた食事をすることは、低出生体重児が生まれるリスクを減らすことが分かっています。
主食:炭水化物を多く含み、からだの大切なエネルギー源となります。
〔1食の目安量〕ごはんなら、お茶碗1杯 パンなら6枚切り食パン1枚半
主菜:肉や魚、卵、大豆製品などたんぱく質の供給源となるおかずです。筋肉や血液をつくるなど重要な役割を担っています。
〔1食の目安量〕うす切り肉なら2~3枚、魚なら1切れ、卵なら1個、納豆なら1パック
副菜:野菜や海藻類、きのこなどを中心としたおかずです。ビタミンやミネラル、食物繊維をとることができ、からだの調子をととのえる働きがあります。
〔1食の目安量〕生野菜なら、両手に山盛り1杯 ゆで野菜なら、片手に山盛り1杯
(2)適度に体を動かし、体力と代謝を高める
1週間に150分程度、少し息がはずむくらいの運動が目安とされています。体を動かすことで結構や代謝の改善、筋肉の増加、骨の強化といった効果が生まれます。また、妊娠・出産・産後にかかる体力づくりにもつながります。
(3)ストレスと上手に付き合う
ストレスをためすぎると、こころの健康や体の調子をくずしてしまうことがあります。まずは自分が何に対してどれくらいストレスを感じているか気づくことが大切です。
また、つらいときは一人で悩まず、専門の窓口に相談しましょう。
(4)タバコとお酒に注意する
たばこはがんや心臓病など多くの病気を引き起こすばかりか、男女ともに不妊のリスクを高めます。受動喫煙も同様です。また、妊娠中の飲酒は胎児の発育に悪影響を与えます。妊娠中の飲酒は控えましょう。
(5)ワクチン接種や定期的な検診を受ける
子宮頸がんは20歳~40歳の若年層で増えています。子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関連しており、女性の多くが一生に一度は感染するといわれています。
感染してもほとんどは自然に消えますが、一部の人でがんになってしまうことがあります。
今からできる「予防のためのワクチン接種」と「早期発見のための検診受診」を行いましょう。
南アルプス市の子宮頸がん検診
【対象】年度末年齢で21歳以上の女性
【実施期間】5月~翌年1月31日
【会場】指定医療機関
【自己負担金】1,200円 *2年に1回の助成となります
子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)接種
【定期接種】
対象者:小学校6年生から高校1年生相当年齢と女の子
接種期限:高校1年生相当の年度の3月31日まで
接種スケジュール:一定の間隔をあけて、同じワクチンを合計2回または3回接種します。接種するワクチンや年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。
【キャッチアップ接種】
対象者:平成9年度から平成19年度生まれの女性で過去にHPVワクチンを合計3回受けていない方
接種期限:令和4年4月1日~令和7年3月31日までの間に、1回以上HPVワクチン接種を受けた方は令和8年3月31日まで
(平成20年度生まれの女子で過去にHPVワクチンを合計3回受けていない方もキャッチアップ接種と同様に対象となります)
費用:対象者は公費による無料接種となります
参考