令和3年11月26日の厚生労働省の通知(外部サイト)により、子宮頸がんワクチン(以下、HPVワクチン)の定期予防接種の個別勧奨が再開されることとなりました。これは、国の検討部会において、HPVワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたためです。HPVワクチンは早い年齢で接種するほど、子宮頸がんの予防効果が高いとされています。
南アルプス市では、令和4年度に中学校1年生、3年生、高校1年生の方へ順次ご案内と予診票を送付させていただきます。今年度送付対象でない方については、来年度以降にお知らせさせていただきます。保護者様とお子さんにてワクチンの有効性やリスク等について接種する前に下記内容と厚生労働省のリーフレットをよくご確認いただき、接種をご検討ください。
詳しくは、厚生労働省のホームページ(外部サイト)をご覧ください。
HPVワクチン勧奨再開の経緯
HPVワクチンは平成25年4月より定期予防接種として実施していますが、接種後の痛みや運動障害などの多様な症状の報告が相次いだことから、厚生労働省は、同年6月14日から、積極的な接種勧奨を差し控えていました。このことにより、HPVワクチン接種率は大きく低下しました。一方では、接種していない世代における子宮頸がん患者が今後増加することが懸念されています。
HPVワクチン定期接種(子宮頸がん定期予防接種)に関するリーフレット
1.HPVワクチン対象者
接種時に南アルプス市に住民登録がある 小学校6年生から高校1年生相当年齢の女子
2.接種期間
高校1年生相当の年度の3月31日まで
- 通常、全3回の接種の完了までには約6か月の期間がかかります。期間を過ぎた場合、公費助成を受けることはできません。(全額自己負担による接種となります。)
3.接種場所
市内または県内の協力医療機関
市内HPVワクチン取扱い医療機関一覧.pdf (PDF 68.9KB)
- 事前に医療機関にご連絡のうえ、受診してください。
- 市外の医療機関での接種を希望される場合は、健康増進課へご連絡ください。
4.接種スケジュール
ワクチンは2種類あり、同じ種類のワクチンを3回接種します。
どちらも子宮頸がんに大きく関与している16型・18型を含むワクチンです。
ワクチンの種類 |
標準的な接種期間 |
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サーバリックス(2価) |
1回目から1か月の間隔を置いて2回目を接種した後、1回目から6か月の間隔をおいて3回目を接種。
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1回目から1か月以上の間隔をおいて 2回目を接種した後、1回目の接種から 5か月以上、かつ2回目の接種から2か月半以上の間隔をおいて3回目を接種。 |
ガーダシル(4価) |
1回目から 2か月の間隔をおいて 2回目を接種した後、1回目から6か月の間隔をおいて3回目を接種。
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1回目から1か月以上の間隔をおいて 2回目を接種した後、3ヵ月以上の間隔をおいて3回目を接種。 |
- 定期接種の対象になるワクチンは上記の2種類です。子宮頸がんワクチンには、シルガード9というワクチンもありますが、現在(令和4年4月時点)は、定期接種の対象ではないため有料となります。
5.接種料金
接種期間内であれば,無料で接種できます。
※期限を過ぎると全額自己負担となります。(1回17,000円程度)
6.接種の際に必要なもの
母子健康手帳、 予診票、 健康保険証
※予診票は、専用のものが必要になります。健康増進課窓口にて発行いたしますので、母子健康手帳をお持ちいただき発行手続きをお願いいたします。
注意事項
- この予防接種による期待される効果や、予想される副反応等について、厚生労働省からのリーフレットなどご覧いただき、接種を受けるご本人もよく理解したうえで受けましょう。ご不明な点はかかりつけ医(接種医療機関)にご相談ください。
- 13歳以上の場合、保護者の署名記入により、お子さまだけでの接種も可能ですが、急な体調変化を来たす場合もあるため、保護者の同伴をお願い致します。 保護者以外の方が同伴する場合は、委任状が必要になります。
- 痛みやしびれ、脱力感など、気になる症状が長期続く場合は、接種医療機関にご相談ください。
- HPVワクチンは、100%がんを防ぐものではありません。ワクチン接種後も20歳以降は子宮がん検診を定期的に受けましょう。
予防接種救済制度
定期の予防接種によって引き起こされた副反応により、医療機関で治療が必要になったり、生活に支障がでるような障害が残るなどの健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく補償を受けることがきできます。予防接種による健康被害が発生した場合には、健康増進課へご相談ください。
詳しくは、厚生労働省ホームページ(外部サイト)をご確認ください。
キャッチアップ接種について
令和3年12月28日厚生労働省の通知により、HPVワクチンの積極的な勧奨の差控えにより接種機会を逃した方に対して公平な接種機会を確保する観点から、積極的な勧奨を差し控えている間に定期接種の対象であった平成9年度生まれから平成17年度生まれまでの女子を対象に、キャッチアップ接種を行うこととなりました。
【参考】厚生科学審議会予防接種・ワクチン分におけるキャッチアップ接種に関する議論について(厚生労働省)
対象年齢
平成9年度生まれから平成17年度生まれまでの女子
期間
令和4年4月から令和7年3月まで
対象者への通知について
令和4年4月以降、市で管理する接種履歴に基づき、対象となる方へ段階的に、ご案内・予診票を送付する予定です。
キャッチアップ接種については、4月以降、新たに送付される「キャッチアップ接種対象者用」の予診票をお使いいただきますよう、お願いします。
HPVワクチンを過去に1回又は2回接種した後、接種を中断し、3回接種のスケジュールを最後まで完了していない方は、「法定対象年齢」で接種を進めます。
(初めて接種を開始する方は、標準的なスケジュールに沿って進めます。)
キャッチアップ接種は、過去にワクチン接種歴があり、長期にわたり接種を中断していた方は、残りの回数分(2・3回目又は3回目)が対象となります。
キャッチアップ接種対象者で、過去に接種したワクチンの種類が不明な場合に限り、交互接種が可能です。
接種履歴がご不明の場合は、当時に住んでいた市区町村や、接種を実施したと思われる医療機関へお問い合わせください。その上でもご不明の場合は、予防接種を行う医師へ接種についてご相談ください。
厚生労働省ホームページ ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種を逃した方へ~キャッチアップ接種のご案内~(外部サイト)