避難行動要支援者のかたを地域でささえましょう
避難行動要支援者とは
- 高齢、傷病、障害などにより行動や情報の入手に制約があり、災害の危険を察知したり、助けを求めたり、災害に対する情報を理解したり、災害にどう対応すべきかについて、何らかのハンデを負っている人です。
- 避難行動要支援者のかたには、まわりの支援が必要です。それは特別なことではなく、日頃の地域のおつき合いの中で、「なにかお手伝いすることは?」という関係です。
- 自治会や自主防災組織などの日常の活動で、避難行動要支援者のかたとの交流を密にし、いざというときに地域全体で協力できる関係を築いておきましょう。
- 毎年実施する防災訓練に避難行動要支援者の参加を求め、地域の防災環境の点検と支援体制の確認をしましょう。
- 避難行動要支援者やその家族のかたも、日頃から地域活動に積極的に参加し、周囲の人とのコミュニケーションを深めておきましょう。
避難するときにはこんな援助を
高齢者や傷病者のかたには
- まず声をかけ、安否確認を行う。
- 援助が必要なときは、複数の人で対応する。
- 急を要するときは、おんぶで安全な場所まで避難する。
精神障害のあるかたには
- まわりの状況を判断できなかったり、動揺が激しい場合には、声をかけたり、見守りをして落ち着かせ誘導する。
- 本人の了解を得て、家族や医療機関等の緊急連絡先に連絡する。
車いすを利用しているかたには
- 必ず誰かが付き添う。
- 階段や急坂では必ず2~3人で援助する。上がるときは前向きで、下がる時は後ろ向きにして恐怖感を与えないようにする。
目の不自由なかたには
- 「お手伝いしましょうか。」と、まず声をかける。
- 杖を持ったほうの手をとらない。手先や手首を持たないでひじのあたりに触れて、ゆっくり歩く。
- 方向を指示するときは「左に曲がって10メートルくらい」など具体的に。段のある場所では手前で立ち止まって、段が上がるのか下がるのかを伝える。
耳(声)の不自由なかたには
- 手話のできないかたには筆談で話す。筆談は、手のひらに指先で文字を書くやり方でもよい。
- 正面に向き合って口をやや大きめに動かしてゆっくりしゃべれば理解できるかたもいるので、筆談だけと一方的にきめつけない。
- 視覚でわかる方法で情報を伝達する。(紙に内容を書いて貼り付ける。場所移動の地図やお知らせ等を書いて貼り付ける。)
知的障害のあるかたには
- 一人で外出している場合は、声をかけて落ち着かせ、安全な所へ誘導する。
- 言葉で理解されない場合は、手を引いて安全な行動ができるよう誘導する。
避難所での配慮
- 各地区の指定避難所において、居住性の高い部屋や仕切り等を活用して、避難行動要支援者のかた優先の福祉避難室を設けます。また、避難生活が長期化し、避難所での生活が困難なかたについては、民間の社会福祉施設等への二次避難を行います。
- 各地区の指定避難所では、コンパネ板等を用いて出入り口にスロープを設置したり、視覚障害や聴覚障害のあるかたに配慮して音声アナウンスと掲示板・チラシ等を併用した情報提供を徹底したりするなど、避難行動要支援者のかたに配慮した運営に努めましょう。