自然と文化が調和した幸せ創造都市 南アルプス
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HOME行政情報総合計画総合計画について第3次南アルプス市総合計画を策定しました。

はじめに

第3次南アルプス市総合計画策定の趣旨

南アルプス市は、平成15年に6町村の合併により誕生し、以来、地域の特性を生かしながら発展と調和を目指したまちづくりに取り組んできました。平成17年には第1次総合計画を策定し、それぞれの地域の魅力を尊重しながら、市民・事業者・行政が協働する基盤を築きました。続く平成27年の第2次総合計画では、「南アルプスユネスコエコパーク」の理念を活かし、豊かな自然と利便性が調和する地域づくりを推進しました。

総合計画は、自治体の最上位計画として、将来のまちの姿を現し、その実現に向けた施策の方向性を体系的に整理する重要な指針です。近年、新型コロナウイルス感染症の影響や経済環境の変化により、地域社会の課題は複雑化していますが、一方で中部横断自動車道の全線開通や「fumotto南アルプス」の開業など、本市の発展を後押しする要素も増えています。さらに、令和5年には「南アルプス市こども・子育て応援都市」を宣言し、子育て支援を強化した結果、令和4年から人口増加に転じるなど、まちづくりの成果が現れ始めています。

合併から20年が経過し、これまで積み上げてきた取り組みをさらに発展させるとともに、今後の10年、20年を見据えた新たなビジョンが求められています。そこで、本市の目指す将来像を地域住民とともに表現し、持続可能で活力あるまちを築くための「第3次南アルプス市総合計画」を策定しました。本計画では、社会の趨勢や経済の変化を踏まえ、まちづくりの基本方針を示すとともに、市民一人ひとりが幸せを共感できる豊かなまちの実現を目指し、未来へつなげていきます。

計画のあらまし

計画の構成と期間

【基本構想】は、計画期間を令和7年度から令和16年度までの10年間とし、基本理念や将来像などを示すものであり、本市の目指すまちの姿とその実現に受けた方向性を明確にします。

【基本計画】は、計画期間を前期(令和7年度から令和11年度まで)と後期(令和12年度から令和16年度まで)に分け、中間期に必要な見直しをおこない、令和12年度からは後期基本計画に基づく施策を展開します。基本構想で示した将来像の実現に向け、具体的な施策の方向性を示すものです。
【実施計画】は、計画期間を3年の短期とし、毎年度、進捗状況の確認と事業の見直しをおこないながら、基本計画に基づく施策を着実に推進するための指針を示すものです。

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計画の理念

市民憲章は、市民一人ひとりがまちづくりの主役として行動するための「道しるべ」であり、心のよりどころとなるものです。
このため、市民憲章を本市のまちづくりの基本理念と位置づけます。

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構想と計画

南アルプス市の将来像

これまで、魅力ある地域資源を活かしながら、自然と文化が調和したまちづくりを推進してきた本市は、中部横断自動車道やリニア中央新幹線の整備などにより、大きな変化の時を迎えています。
地域経済の活性化や子育て施策の充実などにより移住者が増加する中、多様な価値観を持つ市民同士が、ユネスコエコパークの理念のもと、これまで育んできた地域の自然や歴史・文化を守り活かしつつ、共に幸せを感じることのできる豊かなまちをつくり、未来へとつなげていくことが求められています。
こうした背景を踏まえ、10 年後(令和16 年度(2034 年度))の将来像を以下のとおり定めます。

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まちづくりの目標:市民の幸福の実現

市民の幸福度を、本計画の最上位の成果指標として位置づけます。
本計画では、市民の現在及び将来にわたる幸福度をさらに高めていくことにより、誰もが将来に対して希望が持てるまちの実現を目指します。

 

〇現在の市民の幸福度   【令和 5年度(2023年度)】・・・6.8点
〇10年後の市民の幸福度 【令和16年度(2034年度)】・・・7.0点

 

【現在の市民の幸福度】
令和5 年度(2023 年度)の市民の平均は6.8 点ですが、18~29 歳の幸福度が6.4 点と 平均値と比較し、特に低くなっています。今後、こどもや若者世代が地域において幸せ に暮らすことができるよう施策事業をおこなうことにより、幸福度の平均を7.0 点とす ることを目指します。

【幸福度とウェルビーイングについて】
今日の成熟社会においては、これまでのGDP(国内総生産)といった物質的、経済 的な豊かさから、心の豊かさや幸福度といった一人一人が実感できる真の豊かさを重 視する動きがみられます。こうした中で、内閣府が推進する「デジタル田園都市国家 構想」では、目指す「心ゆたかな暮らし」(Well-being:ウェルビーイング)と「持続 可能な環境・社会・経済」(Sustainability)の実現に向けた取組みの指標として、地域 幸福度(Well-being:ウェルビーイング)指標が提案されています。この中で、市民 一人一人が感じる「幸福度」は、総合指標のひとつとして位置づけられています。

※ ウェルビーイング(Well-being):世界保健機関憲章の前文において「健康とは、 病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的に も、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にある」と定義されています。

まちづくりの方針

計画期間中に市民との協働によりめざすべき方向性を、7つの政策として表現し、まちづくりの方針として位置づけます。これらは、将来像の実現をめざし着実に推進していくべき取り組みの方針であり、同時に、基本理念(市民憲章)の具現化に向けた行動規範としての意味あいも帯びています。

政策1「多様なみんながつながる、安全・安心のまち」の実現

・多様性が尊重される地域社会の構築を推進し、地域課題の解決に向けた市民の主体的な活動を支援することを目指します。
・地域の安全・安心を担う基盤としての自治会に対する市民の理解を醸成し、市民の主体的な参加による様々な活動を支援することを目指します。
・災害や犯罪に強いまちづくりのため、地域や関係団体と連携し、消防・防災及び防犯体制を整備します。

【主な施策】
 ・地域コミュニティの充実
 ・みんなでまちづくりの推進
 ・多様性社会の構築
 ・防災体制の整備
 ・消防力の充実
 ・防犯対策・交通安全の推進

政策2:「ともに生き支え合う、健康と幸せのまち」の実現

・年齢や障がいの有無などに関わらず、地域の中でそれぞれが役割を担い支えあうこ とで、誰もが自分らしく、豊かで充実した人生を過ごせる環境づくりを目指します。
・市民の健康意識の向上を促し、健康長寿と安定した地域医療を享受できる環境づく りや、住み慣れた地域で自分らしく安心して生活できる環境づくりを進めます。
・孤独・孤立による生活の困窮を防ぐため、地域におけるセーフティネットの強化を 図り、必要な人に届く相談体制の構築や、持続的な福祉・介護サービスの確保を進 めます。

【主な施策】
 ・地域福祉の充実
 ・福祉総合相談体制の推進
 ・高齢者福祉の充実
 ・障がい者福祉の充実
 ・健康づくりの推進
 ・地域医療の充実

政策3:「こどもまんなか、夢や希望が描けるまち」の実現

・誰もが安心して妊娠・出産し、育児ができるよう、こどもの年齢や発育、家庭環境 など、様々な背景に対して適切な相談体制の構築や、サービスの確保を進めます。
・困難や生きづらさを抱えるこどもや保護者が、社会から疎外されることなく、当た り前の暮らしを送ることができるよう、様々な支援関係機関との連携を図りながら、 適切かつ途切れのない支援を目指します。
・社会環境の変化に伴うこどもを取り巻く新たな問題に柔軟に対応し、こどもたちが 安全・安心に暮らせる地域の環境づくりを推進します。
・家庭や学校、地域社会などにおいて、こどもが自らの将来を切り拓く「生きる力」 を育むための機会を支援します。

【主な施策】
 ・保育環境の充実
 ・子育て支援の充実
 ・こども家庭相談体制の充実
 ・母子保健の充実
 ・青少年健全育成の推進

政策4:「豊かな地域資源で、魅力・活力あふれるまち」の実現

・本市の魅力を幅広く伝えていくための市内外への積極的な情報発信や、農業団体な どとの連携により特産品である果物等のブランディングを推進することを通して、 第一次産業の高付加価値化や国内外から観光客が市内に訪れ周遊してもらえる仕組 みづくりを進めます。
・中部横断自動車道の山梨・静岡間の全線開通やリニア中央新幹線の開業を見据え、 「fumotto 南アルプス」を中心とした交流人口の増加や情報発信の強化を目指しま す。
・既存の農林業及び商工業の振興を図るとともに、新たな企業の誘致や本市の魅力に よる移住・定住人口の拡大を目指します。

【主な施策】
 ・農林業の振興
 ・商工業の振興
 ・企業誘致の推進
 ・観光の振興
 ・交流と定住促進

政策5:「自然とともに、快適で住みよいまち」の実現

・ユネスコエコパークの理念を踏まえた豊かな自然や優良な農地を保全するとともに、学びや観光の資源として付加価値の高い活用を推進することにより、地域産業の活 性化につなげます。
・今後の少子高齢化の進行や災害の激甚化への対応、環境負荷の少ないまちづくりに 向けた都市機能の再配置とネットワーク化を推進します。
・道路・河川・公園・上下水道・ごみの適正処理などの生活基盤の整備を進め、良好 で快適な都市空間や生活環境を創出します。
・リニア中央新幹線の開通を見据えたまちづくりを進めます。
・地域の課題となっている空き家について、活用や解消に向けて総合的な対策を実施 します。

【主な施策】
 ・自然との共生
 ・生活環境の保全
 ・道路・交通基盤の整備
 ・都市空間の構築
 ・上下水道の整備

政策6:「地域で学び、地域に活かすまち」の実現

・学校教育では、特に「豊かな心の育成」に重きを置き、夢と志を持って可能性に挑 戦するために必要な資質・能力を育成するとともに、児童生徒一人一人の学びを大 切にした、誰一人取り残さない教育を目指します。
・ICT を活用した学習環境の充実を図り、児童生徒を主体とした個別最適な学びと協 働的な学びを推進します。
・本市の有する歴史・文化資源の保全や調査研究を推進するとともに、産業や観光資 源としての活用を促進することで、「保全」と「活用」の両立を目指します。
・学校教育や生涯学習において地域の歴史・文化を学ぶことで、郷土愛や地域に対す る誇りの醸成につなげます。
・学校教育、歴史・文化及び生涯学習が相互に連携することで、誰もが学びたいとき に学ぶことができ、その学習成果を地域で活かすことができるしくみづくりを目指 します。

【主な施策】
 ・生涯学習の推進
 ・ふるさと資源の保全と活用
 ・学校教育の充実

政策7:「次世代へつなぐ、持続可能な自治体経営」の実現

・自主財源を確保し歳入の維持に努めるとともに、歳出の縮減に努めることにより、 安定した行財政運営を目指します。
・公共施設の集約・統廃合を含めた公共施設の適正な配置を推進し、行政サービスの 維持を図ります。
・多様化する市民ニーズに対応するため、職員の資質向上や能力開発を進めます。
・デジタル技術の活用により、行政運営の効率化、職員の事務負担軽減、行政サービ スの向上及び地域課題の解決などの手法を検討します。
・本市の魅力を広く発信し、ふるさと納税のさらなる強化を図るとともに、制度改正 に適宜対応します。
・地域の活力創出のため、南アルプスIC 周辺50ha の高度利活用を含む都市交流拠点 機能の充実・強化を図るとともに、本市の持つ魅力を活かした開発を推進します。

【主な施策】
 ・健全な財政の維持
 ・時代に即した自治体経営
 ・職員資質の向上

おわりに

計画実現に向けて

総合計画に掲げる将来像の実現に向けては、市民をはじめ、事業者など、南アルプス市にかかわる様々な主体や行政が一丸となり、総力を挙げてまちづくりに取り組んでいく必要があります。私たちのまち南アルプス市は、私たちが主体的に責任をもってつくりあげていく、という自主・自立の心構えが求められています。
なお、第3次の総合計画では、施策ごとに市民と事業者と行政の役割を明らかにしています。

1.市民の役割

・「まちづくりの主役」としての意識を持つ
・地域に関心を持ち、理解を深める
・地域の様々な取り組みに積極的に参加する

2.事業者の役割

・地域経済の発展や雇用の創出に寄与する
・市民や行政の取組を支援しする
・専門性を活かしてまちづくりに貢献する

3.行政の役割

・公共性の高い財・サービスを提供する
・地域に関する情報収集・提供を行う
・市民や事業者による取組を支援する
・市民や事業者との連携の調整役を担う

 

第3次南アルプス市総合計画は、PDFファイルでダウンロードしていただけます。

第3次南アルプス市総合計画 (PDF 28MB)
第3次南アルプス市総合計画(概要版)(PDF 19.5MB)
第3次南アルプス市総合計画(概要版 子どもver) (PDF 20.3MB)
わたしの南アルプスまちづくりシート(PDF 1.02MB)

 

第3次南アルプス市総合計画実施計画を随時公表します。
実施計画は、総合計画の政策・施策体系を実現するため、向こう3年間で実施する主要な事業を掲載し、ローリング方式により毎年策定します。

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