まるごと体感「徳島堰」ツアー
開催日時:令和4年11月20日(日)午前8時30分集合出発/正午解散
都市計画課では景観啓発活動の一環として景観まちあるき事業を行っています。
昨年度に開催した「御勅使川歴史・景観さんぽ」に引き続き、今年度も共催という形で参加しました。
まるごと体感!徳島堰ツアーはその名のとおり韮崎市から南アルプス市を流れる全長17キロの徳島堰を、バスや徒歩で巡るツアー。
現在も市の基幹産業である果樹畑や水田を潤し、恩恵を与え続けてくれている「徳島堰」を巡りながら南アルプス・韮崎両市の教育委員会職員がその歴史や仕組みを解説、そして都市計画課からはそれら史跡を歴史的景観としての視点で説明し山梨県の景観の特徴や魅力を感じていただこうというのが開催の目的です。
【参加者募集チラシ】⇒
本年度もコロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、マスク着用はもとより体温測定や消毒、ソーシャルディスタンスを図りながらの解説・説明と、対策を講じての開催となりました。
また、悪天候のため当初の予定を短縮し、徒歩での散策は韮崎市のみ行い、半日での 開催としました。
取水口
南アルプス市内外から定員を超える48名にご参加いただき、韮崎市にある徳島堰の取水口からまちあるきスタート!
まずはバスで移動し韮崎市へ。小雨の降る中、釜無川から徳島堰へ取水する頭首工を見学し、徳島堰土地改良区の方々から説明を受けました。この施設は通常立ち入れる場所ではなく、さらにこの日は、年に数回しかない釜無川からの取水も行われ、貴重な光景を見ることができました。
【施設の説明をうける参加者】 【徳島堰のはじまりを上から見学】 【釜無川からの取水の様子】
韮崎市清哲会館
続いて韮崎市清哲会館にバスで移動し、徒歩での散策スタート。
堰の歴史の話を聞きながら、山肌の石積みに当時の苦労を想像しながら歩きます。重機などなかった当時は難工事であったと想像すると、違った景観に見えてきます。また、このあたりから晴天に。徳島堰が音もなくゆっくりと流れていく横を、青空の下、紅葉を見ながらの散策。
【散策する参加者のみなさん いい天気!】
【紅葉の中の散策はとても気持ちよかったです】
枡形堤防~貯留池
続いて向かったのが南アルプス市の桝形堤防の修復現場。徳島堰から取り入れた水を南アルプス市六科方面の水田へつなぐ取水口を守るのがこの小さな将棋頭の形をした桝形堤防の役割でした。
【地域の語り部さんによる思い出話を聞く参加者】 【修復中の史跡を教育委員会職員の解説付きで見学】
参加者のみなさんには、実際の修復作業に使われる「ぐり石」と呼ばれる石積みの基礎になるものに、記念にそれぞれ名前を書いていただきました。これが史跡の礎となります。
【修復作業に参加】 【史跡の前で記念写真】
【畑かんの調整池】釜無川右岸土地改良区担当者からの説明
良い景観とは何だろう? ~景観について考えよう~
集合地点まで戻るバスの中で、景観とは何なのか、景観を考えるときのポイントなど、参加者の皆さんに身近な景観について考えていただきました。
山梨県民なら普段見慣れているごく当たり前の風景でも他県の人から見れば新鮮に映るもの。山梨県といえば富士山や盆地に囲まれた自然と四季折々の田園や果樹園の風景が印象的です。
春には桃やサクランボの花が咲き夏の青空に秋の紅葉、そして冬の雪を冠した富士山。そんな地域の主役を人は見たいと感じるのではないでしょうか。
⇩見たいものが妨げられずに見えますか?⇩
あなたにもできる身近な景観づくり
南アルプス市花壇・生け垣推進に関する補助金交付制度のご紹介
道路沿いに花壇や生け垣があるまちなみは住み人にはもちろんのこと、そこを通る人にも潤いと安らぎを与えてくれます。
南アルプス市では自宅敷地の公道に面した部分に花壇等を新設する方に対して補助金を交付しています。
※補助金の交付には要件があります。詳しい内容はこちらからご確認ください。
終わりに
コロナ禍で行われた徳島堰ツアー。参加者のマスク着用はもちろんのこと、体温測定や消毒並びにバスの人数制限や座席位置など、工夫をしての開催でした。悪天候の予報も吹き飛ばし、晴天の中、参加者皆様のご協力のもと、特に大きなトラブルもなく終了することができました。
イベント終了後のアンケートでは、全員の方から、イベント内容が「とても良い」と「良い」との回答をいただきました。また、自由意見として「昔の人々ののすごさに感動しました。この景観をいつまでも残してほしいと思います」「自然との関わりの中で、暮らし、景観に変化があると分かった」など、好意的な意見をいただきました。この事業をとおして、少しでも自分たちの住むまちに誇りと愛着を感じていただければ幸いです。