特定健診と特定保健指導
日本人の生活習慣の変化などにより、近年、糖尿病などの生活習慣病の有病者・予備群が増加しており、それを原因とする死亡は、全体の約3分の1にものぼると推計されています。
病気になる前に「病気になりそうな人」を見つけることを目的としている特定健診は、目安となるのがメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)です。メタボリックシンドロームとは、内臓のまわりに脂肪がたまりすぎてお腹まわりが太くなった状態に加え血糖・血圧・脂質の数値に異常がある状態をさします。このような人は将来的に脳卒中や心筋梗塞、糖尿病を起こしやすくなることが分かっています。つまり、メタボリックシンドロームの予防や早期発見は、多様な生活習慣病を未然に防ぐことにつながるのです。
健診を受けることによって、自覚症状の現れない生活習慣病を、早期に把握することができます。心筋梗塞や脳卒中は「ある日突然」「運悪く・・・」起こってしまったのではなく、実際は少なくとも10年以上かけて、知らない間に少しずつ生活習慣病が悪化した結果として起こります。この間に自覚症状はほとんどありません。自覚症状に代わって自分の状態を教えてくれるのが「健診」なのです。年に一度は必ず健診を受けましょう。
健診を受けることで、今の自分の状態を知り、生活習慣を見直すきっかけとしていくことが重要であり、健診を受けるだけでは意味がありません。
特定健診の結果により、保健師、管理栄養士が生活習慣改善のためのサポートをさせていただきます。
特定健診
- 検査項目(必須項目)
- 既往歴(服薬歴および喫煙習慣を含む)
- 自覚症状および他覚症状の有無
- 問診・診察・身体測定(腹囲・BMIなど)
- 血圧測定
- 肝機能検査
- 血液脂質検査
- 血糖検査
- 腎機能検査
- 尿検査
- 心電図検査など
- 検査項目(選択項目)
医師が必要と判断した場合は次の項目も検査が行われます。- 心電図検査
- 眼底検査
- 血液検査(ヘマトクリット値、血色素量〔ヘモグロビン値〕、赤血球数、クレアチニンeGFR)
メタボリックシンドロームについて
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の名前の由来は、メタボリック「METABOLIC」は、代謝を示し、シンドローム「SYNDROME」は、症候群という意味です。
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満と高脂血症・高血圧・高血糖などの危険因子が集まった状態をいいます。
このメタボリックシンドロームの危険因子は、小さくてもいくつか重なることによって、動脈硬化から危険な状態へと進展してしまいます。メタボリックシンドロームは、内臓脂肪に加え、高脂血症・高血圧・高血糖のうち2つ以上含まれるとメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と診断されます。日本では中高年の男性の2人に1人、女性の5人に1人に見られる症状であり、その数は10,000,000人以上だと言われています。
特定健診受診方法
・巡回健診(総合健診)
・人間ドック、個別医療機関健診
特定保健指導
健診結果により、メタボリックシンドロームの予備群に該当されたかたは、「動機づけ支援」、メタボリックシンドロームに該当されたかたには、「積極的支援」というプログラムの特定保健指導が行われます。
高血圧、糖尿病、脂質異常症で、服薬中のかたは、継続的に医師による健康管理が行われている為、特定保健指導の対象となりません。
メタボリックシンドロームの条件
腹囲が男性85センチメートル、女性90センチメートル以上、またはBMIが25以上(BMI=体重[キログラム]÷{身長[メートル]×身長[メートル]})のかたで、高血糖、高血圧、脂質異常、喫煙習慣など健診結果のリスクに応じて、「情報提供」、「動機づけ支援」、「積極的支援」を行います。
- 情報提供
健診受診者全員に健康づくりの情報提供をします。 - 動機づけ支援
メタボリックシンドロームによる生活習慣病のリスクが出現し始めているかたが対象です。保健師・管理栄養士から生活習慣改善に必要な実践的な支援が受けられます。 - 積極的支援
メタボリックシンドロームによる生活習慣病のリスクが重なっているかたが対象です。保健師・管理栄養士から3か月以上にわたって生活習慣改善に必要な継続的な支援が受けられます。
特定健診の結果を受け取ったら
大切なのは、健診のあと
普段、働きすぎ・食べすぎ・飲みすぎなど、体に無理を強いてはいませんか。
健診は、病気を早期に発見し、必要に応じて治療を行うと共に健康を維持するものですが、健診さえ受けていれば大丈夫、ということではありません。大事に至る前に、生活習慣など、あらためる必要があるものはすすんであらためましょう。
健診で次のような問題がみつかった場合の日常生活での対処方法など、ぜひ参考にしてみてください。
- 体重を減らしましょうと言われたら
- メタボリックシンドロームと言われたら
- 動脈硬化と言われたら
- 高尿酸血症・痛風と言われたら
- 肝機能異常と言われたら
- 脂質異常症と言われたら
- 高血圧と言われたら
- 貧血と言われたら
体重を減らしましょうと言われたら
肥満は、高血圧になりやすく、糖尿病・高脂血症とも密接な関係があります。
肥満を解消することで、予防したり、軽くすることができます。
摂取カロリーの目安としては、個人差はありますが、成人男性であれば1日1,800キロカロリー前後、成人女性であれば1日1,600キロカロリー前後です。
普段から食事のカロリーを意識して、適度な運動をとり入れましょう。
肥満になりやすい習慣や環境
- 食事・睡眠が不規則
- 夕食は夜9時以降になる
- 食べるのが早い
- 外食が多い
- 野菜不足だと思う
- 運動不足だと思う
- 飲酒の習慣がある(週2日以上)
- 両親が太っている
- イライラするとつい食べてしまう
肥満を解消するには
- 朝昼夕決まった時間に腹八分の食事をとりましょう
食事の量をやみくもに減らすと空腹感が増して、脂肪が燃焼しきれません。また、早食いはやめましょう。水分をとりながらよく噛んで食べると、少ない量でも満腹感が得られます。 - 適度な運動で筋肉量を増やしましょう
筋肉がつくと、基礎代謝量が高くなり、寝ている間やじっとしている間も消費エネルギー量が上がります。「食べても太らない人」というのは、この基礎代謝量が高いといえます。筋肉量や筋力は30代をピークに徐々に落ちていきます。加齢に伴い落ちていく基礎代謝を高めるためには、通勤を車・電車からウォーキング・自転車に変えたり、週に1回スポーツクラブを利用するなど、わずかな時間でも自分に合った運動を継続することが大切です。 - アルコール・濃い味付けはひかえめに
アルコール飲料は比較的高カロリーです。さらに食欲増進の作用もあり、濃い味付けのものを要求します。
メタボリックシンドロームと言われたら
メタボリックシンドロームとは、「内臓脂肪の蓄積」に加え高血圧、高血糖、高脂血症などの生活習慣病が複数重なった状態のことをいいます。この状態を放っておくと動脈硬化が急速に進行し、心筋梗塞や脳卒中など、命にかかわる重大な病気を引き起こす危険性が高くなります。
内臓脂肪はホルモンの関係で、女性よりも男性のほうがつきやすくなっています。男性は筋肉が女性より多い分、筋肉の熱源としての内臓脂肪も多くなっているのです。女性はどちらかというと、内臓脂肪よりも皮下脂肪のほうが多くなります。といっても、男性に比べてということであって、不規則な生活をしていると、どんどん内臓脂肪がついていきます。
内臓脂肪がつきやすい人は、昔スポーツをしていたけれど、今はやめて運動しなくなった人、ダイエットをやめてリバウンドした人、不規則な食事をしている人に多いといわれています。
内臓脂肪を落とすには有酸素運動をすることです。有酸素運動により心肺の機能が強化され、末梢の血液循環は改善し、代謝もよくなって、中性脂肪値が下がり、善玉コレステロール値は上がってきます。運動には、高脂血症、高血圧、糖尿病などの危険因子の予防・治療効果のほか、ストレスを解消するといった効果もあります。
有酸素運動を行う際のポイント
- 継続時間
持続した時間がとりにくい場合でも、一日に少しでも積み重ねていくことで効果が出ます。 - 強度
脈拍は1分間110から120回を限度に。心臓など循環器の病気で受診されているかたは主治医と相談してください。 - 時間帯
運動する時間は食後1時間以後に行ってください。早朝に血圧が高いかたや、狭心症などがおきやすいかたは早朝の運動は避け、起床して1時間以上たってから、準備運動を十分にしてから行うようにしてください。 - 水分補給
汗をかいたら水分を補給してください。ただしスポーツドリンクには糖分の多いものがあるので注意が必要です。 - 体調
天候や体調が悪いときは無理せず休養してください。息切れ、むくみ、胸痛、不整脈などが出た時には運動を休み、すぐ主治医に相談しましょう。
動脈硬化と言われたら
動脈硬化とは、血管の弾力性が失われ、さらに内壁にコレステロールが沈着することによって血流障害を起こす症状で、心筋梗塞や脳卒中の原因となります。
動脈硬化の原因
年齢が上がるにつれて動脈硬化は出現してくるものです。深刻な問題は、動脈硬化の進行が加速していくことです。では、動脈硬化の進行を加速させる原因とは何でしょうか?
次のようなものが例としてあげられます。
- 高脂血症
- 高血圧
- 肥満
- 糖尿病
- 暴飲暴食
- 運動不足
- 高尿酸血症・痛風
- 煙草
- ストレス
当てはまる症状が多いほど、動脈硬化の進行が速くなっていきます。なかでも高脂血症には特に注意が必要です。
動脈硬化の対策
- 食べすぎは禁物
特に脂身の多い肉類や、天ぷら、トンカツ、唐揚げやフライドポテトなどの揚げ物、油料理、ケーキやチョコレートなどのお菓子類は控えめにするのがいいでしょう。 - アルコール飲料は適量を守りましょう
- 禁煙をしましょう
- ストレスをためないようにしましょう
- ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動(注)を主治医と相談しながら実行しましょう
注 有酸素運動は、体内の糖質や脂肪が酸素とともに消費されます。一般的には「身体にある程度以上の負荷をかけながら、ある程度長い間継続して行う運動」のことを有酸素運動と呼んでいます。
- 動脈硬化予防に良い食品
動脈硬化と緑黄色野菜の関係は密接なものだと近年注目を浴びているようです。
野菜の摂取は余分な悪玉コレステロールの吸収をコントロールするといいますが、淡色野菜に比べると、緑黄色野菜のほうがより血液サラサラ効果があるといわれています。
また、動脈硬化の促進を抑制する食品に、大豆製品もあげられます。
大豆製品の摂取によるコレステロール低下の仕組みの一つに、大豆たんぱく質が腸内で余分な脂肪吸収を抑制し、便として排出する機能があります。さらに、大豆たんぱく質は、たんぱく質のなかでも良質であるといわれ、肉や筋肉になりやすいといわれています。たんぱく質や植物性脂肪がコレステロール(動物性脂肪)を溶かしてくれるので、血管内の血液がスムーズに流れ、高血圧症、高脂血症、動脈硬化を誘発しなくなります。
高尿酸血症・痛風と言われたら
高尿酸血症とは、血液中の尿酸が基準値を超えて増加した状態のことをいいます。
痛風とは、足の指の関節などに激痛を感じる症状です。「風が吹いても痛い」ので、日常生活に、かなりの負担になります。尿酸の結晶が足の親指の付け根の関節などに沈殿し、強い炎症を起こしたもので、高尿酸血症が長期にわたると起こりやすくなります。
尿酸とは、血液中の老廃物のひとつです。プリン体が原料となって肝臓で生産されます。尿酸は老廃物なので、主に尿の中に排泄されますが、尿酸の生産が増加して排泄が追いつかなくなると、高尿酸血症となります。
高尿酸血症の対策
- 肥満を解消する
肥満は尿酸の排出を阻害しているようです。尿酸の排出をスムーズに行うため、肥満を是正しましょう。 - アルコール飲料は適量を心がけましょう
- 野菜、海藻を摂取する
野菜や海藻は、尿をアルカリ性にして尿酸を排出しやすくしてくれます。 - 肉をひかえめにする
モツや肉汁、干物類(ビーフジャーキーなど)には極端に多くのプリン体が含まれており、肉は尿を酸性にして尿酸の排出をしにくくします。肉の食べすぎには注意しましょう。 - 水分を多くとる
- 有酸素運動をする
激しい運動である無酸素運動は、プリン体を生成し、尿酸値を上げる働きありますが、ウォーキングなどの有酸素運動は全身の血液の循環を促し、新陳代謝が活発になります。尿酸値を適正値に保つのに有効です。 - ストレスをためない
ストレスが蓄積されると、尿酸の合成が促進されます。
肝機能異常と言われたら
「沈黙の臓器」とよばれる肝臓は、病気になってもはっきりとした自覚症状が少なく、検査で指摘されたり、病状が進んで全身倦怠感や食欲不振、黄疸などの症状が現れて他覚症状が出るようになって初めて病気の存在に気がつくことも多いといいます。とはいえ、肝機能の低下は体全体に影響が及ぶため、注意深く体を観察して、早期に肝臓病などを発見することが必要です。
肝臓の病気にもいくつかありますが、代表的な肝臓の病気には、脂肪肝、アルコール性肝障害、ウイルス性肝炎があります。
肝機能障害の症状
肝臓チェックの目安の一つとして、次のような症状があります。
- 酒に弱くなる、二日酔いがひどくなる
- 体がだるい、疲れやすい
- 食欲不振や吐き気、発熱などの風邪のような症状
- 黄疸(目の白目の部分が黄色く濁っているかどうかで判断する)
- 手掌親指の付け根や、指先が赤くなる
- 胸や背中などに放射状の毛細血管が浮き出るクモ状血管腫
- 右肋骨の下付近の鈍い痛み
これらの危険信号には十分に注意し、医師に相談してください。
肝臓にやさしいお酒とのつきあいかた
- 酒量をコントロールする
- 空腹で飲まない
- 適量を食べながら飲む
- 濃いお酒は薄めて飲む
- 1週間に最低1から2日は休肝日をつくる
- 飲み会の予定日の前後はアルコールをひかえる
- 寝酒をひかえる
- お酒と薬を一緒に飲まない
- 午前零時までには飲み終わる
- 二日酔いになったら十分な水分・ビタミン・ミネラルを摂取するのもよい
食事のポイント
主菜(魚や肉、卵、大豆製品などメインのおかず)と副菜(野菜、海藻、きのこなどの料理)を組み合わせてとりましょう。1人分として、主菜料理1品に対し、副菜料理2品程度が目安。揚げ物(てんぷら、フライなど)や炒め物などの料理にはさっぱりした料理(野菜の和え物、酢のもの、煮物、サラダなど)を組み合わせてとります。脂肪肝を防ぐためにも脂っこいものはなるべくひかえましょう。
脂質異常症と言われたら
脂質異常症とは、脂質を構成する成分のバランスが崩れた状態のことをいいます。具体的には、中性脂肪や悪玉コレステロールが増えた状態、または、善玉コレステロールが減った状態のことで、健康に支障をきたす原因となります。脂質異常症は、特に動脈硬化を引き起こす要因となり、心筋梗塞や脳梗塞を発症することも少なくありません。
中性脂肪とコレステロールとは
コレステロールと中性脂肪は、少なければ良い、数値が低いほど良いというわけではなく、生きていくために必要なもので、体内で重要な役割を担っているため、一定の基準量は満たしていなくてはなりません。脂質異常症とは、単に脂肪が増えた状態というよりも、バランスの問題です。
コレステロールは、体を形成する細胞膜や、副腎皮質ホルモン、男性ホルモン、女性ホルモンの材料となります。また、食物の脂肪を消化するための手助けをする「胆汁酸」の主成分でもあります。
コレステロールには善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)の2種類があります。
悪玉コレステロールは肝臓から血管へ入り、全身の細胞へコレステロールを運びます。ですので、「悪玉」という名前ですが、体にとって悪い働きだけをするわけではないのです。しかし、悪玉コレステロールが増えすぎると血管壁に沈着し、動脈硬化を進めます。一方、善玉コレステロールは、血管壁に溜まった余分なコレステロールを肝臓へと回収してくれます。
中性脂肪は、筋肉や心臓を動かすエネルギー源となります。体温を一定に保つ役割もあります。また、ダイエットで目の敵にされる皮下脂肪にも、体外からの衝撃を吸収するという役割があります。しかし、中性脂肪が増えると善玉コレステロールが減少する傾向があり、それだけで動脈硬化を促進してしまう原因となります。
脂質異常症の対策
脂質異常症と診断されたかたは、毎日の食事の内容を検討・改善し、食べすぎないなど、食べかたにも配慮が必要です。正しい食生活を習慣づけて長続きさせることが望まれます。
- 積極的に食べたほうがよいもの
野菜、海藻、きのこ、こんにゃく、魚介類、大豆製品など。 - 高中性脂肪血症と診断されたかたが控えたほうがよいもの
和菓子、洋菓子、ジュース、アルコールを極力ひかえましょう。果物、砂糖、油脂(植物性を含む)、いも類、ご飯、パン、麺類もひかえめに。 - 高コレステロール血症と診断されたかたが控えたほうがよいもの
バター、ラード、ベーコン、うなぎ、いくら、レバーを極力ひかえましょう。脂の多い肉類もひかえめに。
高血圧と言われたら
高血圧と呼ばれる値は、上(収縮期血圧)が140mmHg以上、下(拡張期血圧)が90mmHg以上です。しかし、望ましいのは上が130mmHg以下、下が80mmHg以下の「至適血圧」と呼ばれる範囲で、それ以上になると注意が必要です。
定期的に血圧を測定しましょう。
血圧を下げるには
- 塩分をひかえましょう
1日の食塩摂取量の目安は男性7.5グラム未満、女性6.5グラム未満です。高血圧の治療を必要とするかたは、6グラム未満です。現在の日本人の食生活を考えると、かなり少なめです。ですので、外食や加工食品は控える、酢やレモンの果汁を使う、香味野菜や香辛料を活用するなどの工夫が必要です。また、料理の際に濃い目のだしを使うと、塩味をひかえても美味しくいただけます。 - 乳製品、野菜、海藻、果物、豆類、きのこなど、ミネラルや食物繊維を積極的にとりましょう
- ウォーキングなど、軽い運動を続けましょう
血行が良くなり血圧が安定してきます。気分転換にもなります。 - タバコは吸わないようにし、お酒は休肝日を設けましょう
- ストレスをため込まない生活を心がけましょう
- 睡眠は十分にとりましょう
貧血と言われたら
細胞に酸素を届ける働きをするヘモグロビンが減少すると、体内が酸欠状態となります。酸素不足を補おうとする体に負担がかかるため、様々な症状が現れます。
貧血の諸症状
- 体がだるい
- 疲れやすく回復しにくい
- めまいや立ちくらみを起こす
- 動悸や息切れを起こしやすい
- 手足がむくむ
- 手足がしびれる
- 頭が重い
- 耳鳴り
- 抜け毛
- 髪の傷み
- 生理不順など
貧血の対策
- 鉄分をとる
- タンパク質をとる
タンパク質は大豆製品、卵、牛乳、乳製品、赤身の肉、魚に多く含まれています。 - ビタミンCをとる
ビタミンCは鉄を吸収しやすい形にします。
ビタミンCは緑黄色野菜や果物に多く含まれています。 - ビタミンB12、B6、B2、葉酸、銅をとる
ビタミンB12(レバー、魚介類、チーズ、肉、卵など)、B6(レバー、魚や肉、さつまいも、バナナなど)、B2(レバー、うなぎ、卵、納豆、牛乳・乳製品など)、葉酸(緑黄色野菜、果物、豆類)、銅(そば粉、大豆、かき、エビなど)には造血作用があります。 - 1日3食、偏食はしない
- 禁煙をする
ニコチンはビタミンCを破壊したり、胃酸の分泌を抑えてしまいます。