はじめに
第2次南アルプス市総合計画策定の趣旨
平成15年4月1日、6町村が合併して南アルプス市が生まれ、平成17年3月には、はじめての総合計画が策定されました。それから10年、新市の一体感を高めつつ、市民が「合併してよかった」と感じられるまちをつくりあげるため、第1次総合計画に掲げた体系に基づき、様々な施策を展開してきました。
一方、この間、少子高齢化がさらに進み、本市でも人口数の停滞が生じるなど、社会経済情勢が変化しています。そのため、市民の皆さんと地域の将来像を共有し、その実現に向けてそれぞれの役割を担いつつ計画的にまちづくりを進めていくために、本市のめざすべき将来像とその実現に向けた施策の大綱・体系を示し、本市のまちづくりを総合的・計画的・具体的に推し進めることを目的として、「第2次南アルプス市総合計画」を策定しました。
計画のあらまし
計画の構成と期間
総合計画は、「基本構想」「基本計画」「実施計画」により構成されます。
基本構想の期間は、平成27年度から令和6年度までの10年間とします。
基本計画は、前期(平成27年度から令和元年度まで)と後期(令和2年度から令和6年度まで)に分け、中間期に必要な見直しをおこない、令和2年度からは後期基本計画に基づく施策を展開します。
実施計画の期間は3年の短期とし、毎年度、進捗状況の確認と事業の見直しをおこないます。
計画の理念
市民憲章は、市民一人ひとりがまちづくりの主役として行動するための「道しるべ」であり、心のよりどころとなるものです。
このため、市民憲章を本市のまちづくりの基本理念と位置づけます。
南アルプス市民憲章
緑かがやく自然を守り
なかよく美しい心を結び合い
未来にひらく豊かなまちをつくることを
アルプスの山々に誓います
構想と計画
南アルプス市の将来像
基本理念のもと、豊かな自然を守り、人と人がきずなを強め助けあい、活力ある産業に支えられた暮らしやすいまちをめざして、本市の将来像を次のように定めました。
自然と文化が調和した幸せ創造都市 南アルプス
-魅力ある地域資源を活かした 自立のまち-
まちづくりの方針
計画期間中に市民との協働によりめざすべき方向性を、5つの政策として表現し、まちづくりの方針として位置づけます。これらは、将来像の実現をめざし着実に推進していくべき取り組みの方針であり、同時に、基本理念(市民憲章)の具現化に向けた行動規範としての意味あいも帯びています。
1.安全でみどり豊かな 人がつながるまちの形成
自立した市民が相互に連携して、地域での活動や市政に積極的に参加し、まちづくりを主体的に担っていくような地域風土を創出していきます。
また、地域コミュニティが活発に機能することを通じて、災害に強く、防犯・防火・交通安全対策が徹底された、誰もが安全に暮らせる地域社会を形成していきます。
さらに、本市特有の豊かな自然環境の保全や環境にやさしいライフスタイルの定着を推進します。
- 施策1 地域コミュニティの充実
- 施策2 市政への市民参加の推進
- 施策3 防災体制の整備
- 施策4 防犯対策の推進
- 施策5 交通安全の推進
- 施策6 自然との共生
- 施策7 生活環境の保全
2.ともに生き支えあうまちの形成
高齢者、障害者をはじめ誰もが安心して生活でき、自分らしく豊かで充実した人生を過ごせるまちをめざします。
また、市民が高い意識をもって生涯にわたり健康づくりに取り組み、健康長寿を享受できるような環境づくりや、加齢などにより介護を必要とする場合にも住み慣れた地域で安心して生活できるような環境づくりを進めます。
さらに、家庭における子育てを社会全体で支え、地域ぐるみで親子の笑顔を守る風土の形成を図ります。
- 施策8 多様性社会の構築
- 施策9 地域福祉の充実
- 施策10 福祉総合相談体制の充実
- 施策11 保育・幼児教育の充実
- 施策12 子育て支援の充実
- 施策13 高齢者福祉の充実
- 施策14 障がい者福祉の充実
- 施策15 母子保健の充実
- 施策16 健康づくりの推進
- 施策17 地域医療の充実
3.うるおいと活力のある快適なまちの形成
本市で盛んな農業が地域経済活性化の軸となって、新たな地場産業の創出、観光客などの交流人口の拡大、および製造業・小売業・サービス業などの総合的発展をもたらすような産業構造づくりを進めていきます。また、企業誘致による外発的な産業振興と地場企業の内発的発展をバランスよく推進するとともに、まちづくりと連動した商業の振興に取り組み、豊かな市民生活を支える産業・経済活動の活発化を促進します。
あわせて、市民が安全に安心して利用できる道路、公園、上下水道などの生活基盤の整備を進め、快適な都市空間や居住環境を創出していきます。
- 施策18 農林業の振興
- 施策19 商工業の振興
- 施策20 企業誘致の推進
- 施策21 観光の振興
- 施策22 道路・交通基盤の整備
- 施策23 都市空間の整備
- 施策24 移住・定住人口の拡大
- 施策25 上下水道の整備
4.心豊かな人と文化をはぐくむまちの形成
市民が生涯を通じて学び続け、スポーツに親しむことができる環境づくりや、多彩な芸術文化にふれる機会の充実を図り、心身ともに健康で心豊かな生活を営むことができるようなまちづくりを進めます。
また、歴史的遺産や伝統文化を保護・継承するとともに、本市のなりたちや固有の文化を大切に思い、誇りとするような市民意識をはぐくんでいきます。
さらに、学校教育をとおして子どもたちの学びの質を高め、これからの社会を生き抜くための力を育成するとともに、個人として自立し、他者を思いやり、郷土を愛する美しくしなやかな心をもった人づくりをめざします。
- 施策26 生涯学習の推進
- 施策27 歴史・伝統文化の振興
- 施策28 学校教育の充実
- 施策29 学校施設の整備
- 施策30 青少年健全育成の推進
5.未来をひらく経営型行政運営の形成
将来にわたり安定的な行財政運営が可能となるよう、経営的視点に立って「選択と集中」を徹底し、行政資源の最大限の有効活用を図るとともに、歳入の確保に努め、持続可能な財政構造の確立を図ります。あわせて、本市の財政規模にあった公共施設の適正配置や、真に必要な行政サービスの精査、市民ニーズの多様化や事務事業の増加に対応するための組織機構改革や職員の能力開発を進めていきます。
- 施策31 健全な財政の維持
- 施策32 時代に合った行政サービスの実現
- 施策33 職員資質の向上
おわりに
計画実現に向けて
総合計画に掲げる将来像の実現に向けては、市民をはじめ、事業者など、南アルプス市にかかわる様々な主体や行政が一丸となり、総力を挙げてまちづくりに取り組んでいく必要があります。私たちのまち南アルプス市は、私たちが主体的に責任をもってつくりあげていく、という自主・自立の心構えが求められています。
なお、後期基本計画では、施策ごとに市民(地域・事業者)と行政の役割を明らかにしています。
1.市民の役割
市民は、まちづくりの主役です。南アルプス市を暮らしやすい魅力的なまちにしていくために、市民一人ひとりが、日々の生活や地域での様々な活動の中で、たとえ小さなことからでも積極的に取り組んでいくことが期待されます。
2.事業者の役割
南アルプス市に立地する企業などの事業者は、財・サービスの供給を担うのみならず、地域に雇用を生み出し市民生活の安定に寄与する重要な存在です。
本市の経済発展を支える役割のほか、地域社会の構成員としての役割も期待されます。
3.行政の役割
行政は、公共性が高く、民間部門による供給が困難な財・サービスを適切に提供することを任務としています
また、「市民がまちづくりの主役」との考えを実践に結びつけるための支援・調整活動も大切な役割です。市民の「ふるさと愛」が本市のまちづくりに有効に活かされるような役割を果たすことが重要になっています。
第2次南アルプス市総合計画は、PDFファイルでダウンロードしていただけます。
第2次南アルプス市総合計画実施計画を公表します。
実施計画は、総合計画の政策・施策体系を実現するため、向こう3年間で実施する主要な事業を掲載し、ローリング方式により毎年策定します。
- 第2次南アルプス市総合計画 第1次実施計画(平成27年度から平成29年度)(PDF 3.22MB)
- 第2次南アルプス市総合計画 第2次実施計画(平成28年度から平成30年度)(PDF 3.16MB)
- 第2次南アルプス市総合計画 第3次実施計画(平成29年度から平成31年度)(PDF 3.12MB)
- 第2次南アルプス市総合計画 第4次実施計画(平成30年度から平成32年度)(PDF 3.14MB)
- 第2次南アルプス市総合計画 第5次実施計画(令和元年度から令和3年度)(PDF 2.88MB)
- 第2次南アルプス市総合計画 第6次実施計画(令和2年度から令和4年度)(PDF 2.69MB)
- 第2次南アルプス市総合計画 第7次実施計画(令和3年度から令和5年度)(PDF 2.7MB)
- 第2次南アルプス市総合計画 第8次実施計画(令和4年度から令和6年度) (PDF 1.38MB)
- 第2次南アルプス市総合計画 第9次実施計画(令和5年度から令和6年度) (PDF 1.42MB)