武田信玄公の偉業のひとつに治水事業があり、その中で天保10年(1541年)に着手したのが御勅使川治水事業です。
御勅使川の流れを北にまわし、洪水時には御勅使川の水を分水する策として築かれたものが将棋頭です。これは石を積み上げたもので、鋭角になった堤の基部があたかも将棋の駒の尖った部分に似ていることからこう呼ばれています。
将棋頭に本流をぶつけて二つに分流させ、さらに竜岡大地を掘割り(地面を掘って造った水路)、激流を対岸の竜王高岩に突き当たるようにしました。これによって御勅使川と釜無川の激しい流れを合流点で相殺し、その後信玄堤を築いて甲府盆地への被害を防いだと伝えられています。
データ
所有者、管理者/南アルプス市、韮崎市
指定年月日/平成15年3月25日