ロタウイルス胃腸炎は、ロタウイルスによって引き起こされる急性の胃腸炎で、乳幼児期(0~6歳ころ)にかかりやすい病気です。
ロタウイルスは感染力が強く、ごくわずかなウイルスが体内に入るだけで感染してしまいます。
一生のうちに何度も感染するウイルスですが、初めてロタウイルスに感染した時は、特に重症化しやすく、まれに脳や腎臓に影響をおよぼすこともあり、注意が必要です。
小児における感染予防のため、令和2年10月1日から定期予防接種として実施することになりました。
※令和2年9月30日までに接種をした場合、任意接種(費用は自己負担)となります。
ロタウイスルワクチンとは
ロタウイスルワクチンは2種類あり、どちらも飲むタイプの生ワクチンです。医療機関で相談し、どちらかのワクチンを選んでください。2種類とも効果や安全性に差はありませんが、接種回数が異なります。特別な事情がない限り、途中で種類の変更はできませんので、最初に接種したワクチンを2回目以降も接種します。どちらのワクチンもロタウイスルワクチン胃腸炎による入院するような重症化を7~9割減らすことができます。
定期接種対象者
令和2年8月1日以降に生まれた方
※令和2年7月31日以前に生まれたお子さんは、任意接種(費用は自己負担)となります。
※経口摂取:飲むワクチンです。
※ロタウイルスワクチンには、ロタリックスとロタテックの2種類があります。どちらのワクチンも定期接種の対象となります。
腸重積症(副反応)について
腸重積症とは、腸管に腸管が入り込み、腸が閉塞状態になることです。(下図)
ワクチン接種後1週間~2週間程度、腸重積症の発症がわずかですが、上がる可能性が知られています。下記のような症状が現れた場合は、早く受診することが重要です。
- 泣いたり不機嫌になったりを繰り返す
- 嘔吐を繰り返す
- 突然激しくなく
- ぐったりして顔色が悪くなる
- 血便がでる
腸重積症は、手術が必要になることもありますが、発症後すぐに治療すれば、ほとんどの場合、手術をせずに治療できます。
※他の医療機関を受診する場合は、必ずこのワクチンを接種したことを医師などに伝えてください。
予防接種の効果、副反応(特に腸重積症)などについて、正しく理解した上で、お子さまの体調の良いときに積極的に接種を受けていただきますようお願いいたします。