南アルプス市に影響を及ぼした過去の地震
本市に被害をもたらした大地震としては、次の地震があげられます。
- 元禄地震(1703年12月31日)
午前2時ごろ、伊豆東方沖を震源とするマグニチュード7.9~8.2の地震が発生。この地震により、東京都、神奈川県、千葉県が大きな被害を受け、特に小田原市から川崎市にかけての被害が大きく、県内では、甲府市の震度は5から6、旧甲西町で震度5が推定されています。 - 宝永地震(1707年10月28日)
甲府と石和で震度6、旧甲西町落合と荊沢で震度6~7、都留市谷村で震度5から6、旧甲西町荊沢で液状化が発生しています。 - 天明地震(1782年)
天明2年7月14日と15日(1782年)、神奈川県、山梨県、静岡県の県境付近を震源とする地震が発生しました。15日夜の地震のマグニチュードは7.0でした。 - 安政東海地震(1854年12月23日)
甲府盆地の震度は震度6弱から6強程度と判断され、山梨県全域が大きな被害を受けました。
旧若草町誌掲載の「嘉永7年地震にて難渋のための嘆願書」には、「田畑耕地内滅所下り地割数箇所出来、右より泥水吹き出し・・・釜無川、笛吹川通り其の外谷川の通りいずれも両縁御普請所数筋大割目出来いたし、川底は田畑へ吹き出し・・・往還道筋も拘り下りにて水中の場所箇所の通路さしつかえ多く」とあり、液状化が発生したことが記載されています。また、鏡中條地区85パーセント、加賀美地区30パーセント、十日市場地区30パーセント、寺部地区で90パーセントの家屋が倒壊したと記録されております。 - 関東大地震(1923年9月1日)
関東大地震の震度は公表されていません。このため、残されている体験談から震度を推定したところ、気象庁震度階級による震度5強、震度6弱の「立っていることが困難になる」、震度6強の「立っていることができず、はわないと動くことができない」という状態であったようです。
震度階級表(地震の揺れと想定される被害状況)
地震の規模は「震度」と「マグニチュード」で表されます。「震度」は地面の揺れの強さを「マグニチュード」は地震そのものの規模(エネルギー)を表します。
人の体感・行動、屋内の状況、屋内の状況
震度階級0
- 人の体感・行動
人は揺れを感じないが、地震計には記録される。
震度階級1
- 人の体感・行動
屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる。
震度階級2
- 人の体感・行動
屋内で静かにしている人の大半が、揺れを感じる。眠っている人の中には、目を覚ます人もいる。 - 屋内の状況
電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。
震度階級3
- 人の体感・行動
屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる。歩いている人の中には揺れを感じる人もいる。眠っている人の大半が、目を覚ます。 - 屋内の状況
棚にある食器類が音を立てることがある。 - 屋外の状況
電線が少し揺れる。
震度階級4
- 人の体感・行動
ほとんどの人が驚く。歩いている人のほとんどが、揺れを感じる。眠っている人のほとんどが、目を覚ます。 - 屋内の状況
電灯などのつり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。座りの悪い置物が、倒れることがある。 - 屋外の状況
電線が大きく揺れる。自動車を運転していて、揺れに気付く人がいる。
震度5弱
- 人の体感・行動
大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。 - 屋内の状況
電灯などのつり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。座りの悪い置物の大半が倒れる。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。 - 屋外の状況
まれに窓ガラスが割れて落ちることがある。電柱が揺れるのがわかる。道路に被害が生じることがある。
震度5強
- 人の体感・行動
大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。 - 屋内の状況
棚にある食器類や書棚の本で、落ちるものが多くなる。テレビが台から落ちることがある。固定していない家具が倒れることがある。 - 屋外の状況
窓ガラスが倒れて落ちることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある。据付けが不十分な自動販売機が倒れることがある。自動車の運転が困難となり、停止する車もある。
震度6弱
- 人の体感・行動
立っていることが困難になる。 - 屋内の状況
固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある。 - 屋外の状況
壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。
震度6強
- 人の体感・行動
立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。 - 屋内の状況
固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。 - 屋外の状況
壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物もが多くなる。補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。
震度7
- 人の体感・行動
立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。 - 屋内の状況
固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりし、飛ぶこともある。 - 屋外の状況
壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物がさらに多くなる。補強されているブロック塀も破損するものがある。