南アルプス ハーモニープラン -内容-
更新日 2011年07月06日
はじめに
計画策定の趣旨について
わが国は、少子・高齢化の進展、産業構造の変化、情報通信の高度化、合併の促進、家族形態の多様化など、急速に進む時代の変化を的確にとらえ、多様で活力ある地域づくりを推進することが求められています。
今後、地域の活力を高め、変化を乗り越えていくためには、地域の女性や男性がその個性と能力を充分に発揮できる社会を作っていくことが重要です。
この計画は、平成11年6月に男女共同参画社会基本法が制定され、旧6町村では様々な活動が推進されてきました。平成15年4月1日に南アルプス市がスタートし、新たな地域づくりの重点施策として「男女共同参画社会の形成」を掲げ、旧6町村の経緯を尊重する中で、新しい市として総合的・計画的に事業を推進していくため、その実現に向けて今後の本市の方向性を示す計画を策定しました。
計画の基本方針
基本視点
この計画は、男女共同参画社会を形成するために、あらゆる分野において、次の3点を基本視点としています。
- 男女の人権を尊重します
- 固定的な性別役割分担意識をなくします
- 次世代を担う子供たちに社会のあるべき方向性を示します
基本的性格
- 「第1次南アルプス市総合計画」の「情報と連携の都市づくり」「男女共同参画社会づくりの推進」に位置つけられ、家庭・地域社会・職場・学校・事業所及び行政が共に目指すべき方向性を示しています。
- 男女共同参画社会基本法に基づき、国や県の男女共同参画計画を踏まえ、各事業計画との整合性を図り策定しています。
- 一般・中高校生・職場からの意識調査の結果並びに分析結果を基に、男女共同参画プラン策定委員により策定しています。
重点施策
この計画において、優先的かつ着実に取り組むべき施策は次のとおりです。
- 条例の制定
- 推進センターの整備
- 男女共同参画都市宣言
計画の期間
2005年度(平成17年度)から2014年度(平成26年度)までの10年間
計画策定の背景
世界の動き
男女共同参画づくりは、国際テーマです。
国際連合は、昭和50年を「国際婦人年」とし、「平等・発展・平和」を目標に、昭和51年からの10年間を「国連婦人の十年」と定め、目標達成に向けて世界的な行動計画の推進を呼びかけました。
昭和54年には、「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」が採択されました。この条約は、あらゆる分野における性差別を撤廃し、法律や制度のみならず、慣習も対象とした性別役割分担の見直しを強く打ち出しています。
平成7年には、北京において第4回世界女性会議が開催され、21世紀に向けての女性の地位向上の指針となる「行動綱領」が採択され「女性のエンパワーメント(力をつけること)に関するアジェンダ(予定表)」と位置付けられ、12の重大問題領域を定め、戦略目標と各国がとるべき行動を示しています。
平成12年に、ニューヨークで国連特別総会「女性2000年会議」が開催され、「政治宣言」と「北京宣言及び行動綱領実施のためのさらなる行動とイニシアティブ(成果文書)」が採択されました。北京会議後に出現した新しい課題を踏まえて、「行動綱領」の更なる実施に向けて、取り組むべき行動指針を示しています。
日本の動き
昭和50年に「婦人問題企画推進本部」を総理府内に設置し、昭和52年には、「国内行動計画」を策定し、向こう10年間の女性問題解決についての指針を明らかにしました。そして、国籍法の改正や男女雇用機会均等法の成立をはじめとする法制等諸条件の整備をすすめ、昭和60年に批准しました。
昭和62年には、「ナイロビ将来戦略」を受けて、「西暦2000年に向けての新国内行動計画」を策定し、平成3年には、「新国内行動計画」の第一次改定を行い、「男女共同参画型社会」の形成をめざすこととしました。
平成11年6月、男女共同参画社会の実現に向けて、基本的な理念や行政(国、地方公共団体)と国民それぞれが果たさなくてはならない役割を定めた「男女共同参画社会基本法」が公布・施行されました。この法律では、男女共同参画社会の実現を21世紀の我が国社会を決定する最重要課題と位置付け、社会のあらゆる分野において、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の推進を図っていくことが重要であるとしています。
計画内容
1.男女の人権の尊重とその意識づくり
人権尊重意識の醸成
法制度に関する知識の充実
日本国憲法・男女共同参画基本法及び男女雇用機会均等法等により保障されている人権や法律上の権利について、正確な知識を深めるため、研修会や講座等を開催します。図書の充実にも努め、情報媒体を活用し情報の提供をします。
メディアへの男女共同参画の視点の投入
私たちの生活において、情報を得る手段に新聞・テレビ・雑誌などがあります。
ジェンダーによって偏った内容が伝達されるケースもあり、それに気づくための読解力や知識を養うために研修会や講座等を開催します。
男女平等教育と学習の充実
家庭・学校・生涯学習等における男女平等教育の推進
乳幼児期からのあらゆる教育の場において、人権教育・男女平等教育を推進します。市職員・教職員等に対する研修を実施します。
暴力の防止
あらゆる暴力の根絶
夫婦間や恋人からのあらゆる形態による暴力と、家庭内での児童虐待・介護高齢者への暴力及び職場・学校・地域社会等における、言葉の暴力・いじめ・セクシュアルハラスメントなど多くの場でさまざまな暴力があります。それらは人権侵害であり犯罪であるという認識を深めるための啓発に努めます。また関係機関と連携を図り相談体制の充実に努めます。
2.男女が共に自立して支え合う家庭づくり
男女が共に参画する家庭づくり
ライフスタイルに応じた家族づくり
家庭生活の中では、家事・育児・介護などで女性にかかる負担が多く、固定的な役割分担意識が根強く残っています。その意識は幼少時代からすり込まれているケースもあります。また家庭内労働を認識し、自立できる体制をつくり、相互の理解を得られるような啓発に努めます。各種講座等の開催を実施します。
育児環境づくり
母性の健康管理対策の推進
性に関する知識や母性・父性の保護や啓発に努め、保健指導を充実させ妊婦の育児不安を軽減し、父親の参加を奨励する取り組みを推進します。
多様な子育て支援の充実
安心して子育てができる支援体制の充実に努めます。また働く親のための就労を援助するため放課後児童クラブや保育所の延長保育、相談体制などの充実や情報提供に努めます。
健康づくりと介護支援づくり
心身の健康づくりの充実
心身ともに健康であることはすべての人の願いです。バランスのとれた食生活や生涯を通じたスポーツも健康づくりの重要な要素です。男女ともに子供からお年寄りまで生涯を通じた健康づくりに努めます。
男女互いの性の理解と尊重
お互いが性に対する特徴を理解した上で生活し、思いやりを持つことが大切です。結婚するか否か、子どもをいつ何人産むか否かを選択するなど個々により多様なライフスタイルがあります。個人の人権抑圧や干渉を受けない社会づくりに向け、お互いの生き方、選択を尊重し、支えあう社会の実現を目指し、性に関する理解と啓発に努めます。
介護家族への支援の充実
相談体制の充実に努めるとともに、男女が協力して介護を行うための情報提供ならびに研修等を実施します。
3.男女共同参画による豊かな地域社会づくり
男女共に世代を超えた環境づくり
世代を超えて互いに思いやりのある社会の形成
地域社会づくりは、市民が主役です。
性別や世代を超えた交流事業・親子ふれあい事業を実施します。
地域社会における制度・慣行の見直し
男女共同参画の視点から見ると、地域社会のさまざまな活動の中には、「男のくせに、女のくせに」という意識にもとづく不合理な慣習が継続しています。これらの慣習を見直すと共に、女性の地域社会への参画を支援し、団体の役員等への登用について啓発に取り組みます。
政策、方針決定過程への女性の参画の拡大
各種行政委員や審議会等への女性の登用率の向上
男女の比率にクォータ制を導入し、公募性の導入に努め女性登用率の向上を目指します。
市政等への参画の促進
議会の傍聴等あらゆる機会を通じ市政への参画を促進します。女性議会も定期的に開催し内容の充実を図るとともに公募制も導入します。
国際交流の推進と支援
国際社会の理解と姉妹都市との交流の充実
市内には、1,000人を超える外国人が住んでいます。世界的に活動する企業も多い中で、国際的な視点を持ち、わが国の男女平等意識の高揚のため、交流機会の充実を図ると共に、諸外国における男女共同参画の進んだ取り組みを採り入れます。
4.男女が平等に働ける職場づくり
職場での男女平等の促進
雇用等における均等な機会と待遇の確保
男女平等観にたった労働環境づくりのための啓発活動の支援をします。企業内研修のための情報や研修機会の場を提供します。
働く男女の制度的支援の充実
出産・育児・介護等休業制度の理解を深める学習・講座の開設を支援し、ニーズに応じた保育サービス・育児支援の充実を図ります。
男女のための労働環境の整備
農業・商工業自営従事者の就業環境の整備
男女共同参画社会を実現するための交流活動やネットワークづくりの支援と情報提供、家族経営協定の推進に努めます。
調和のとれた労働・家庭生活・地域活動への支援
男女が調和のとれた生活ができるような労働環境・制度の整備を企業に働きかけます。
5.男女共同参画プランの推進体制づくり
推進態勢の整備
計画の推進機関の設置
プラン推進の実効性を高めるために、推進機関を設け、計画の進捗状況を検証します。
おわりに
男女共同参画社会の実現に向けて
「南アルプス ハーモニープラン」には、男女共同参画社会の実現を念頭に、総合的・計画的に事業を推進し、その実現に向けて今後の本市の方向性を示す計画として策定されております。私ども一人ひとりの意識や行動など生活全般に係る課題は山積しておりますが、職場、家庭、地域社会などあらゆる場において、男女共同参画社会の実現に向け、市民の皆様方との協働により取組んでまいる所存であります。
結びに、「南アルプス ハーモニープラン」策定までの問、ご尽力いただきました関係者の皆様に衷心より厚く御礼を申し上げるとともに、市民の皆様方には「男女共同参画社会」の実現に向け、ご理解とご協力をあわせてお願い申し上げます。



