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南アルプス市公共交通のあり方に関する基礎調査結果

南アルプス市公共交通のあり方に関する基礎調査結果についてご案内します。

更新日 2010年08月31日

南アルプス市公共交通のあり方に関する基礎調査報告書を一部抜粋してご紹介します。
詳細をお読みになりたい方は、「南アルプス市公共交通のあり方に関する基礎調査報告書PDFを別ウインドウで開く」の報告書をPDFでダウンロードできます。

アンケートに関する資料をお読みになりたい方は以下よりPDFでダウンロードできます。
「公共交通市民アンケート報告書」PDFを別ウインドウで開く
「公共交通市民アンケート時添付資料」PDFを別ウインドウで開く
「公共交通(高齢者)アンケート報告書」PDFを別ウインドウで開く

はじめに

平成19年10月から11月にかけて、財団法人 山梨総合研究所の協力を得ながら行いました市民アンケートをはじめ、市内の企業や学校を訪ねたインタビュー調査の際には多くの皆様にご協力をいただきまして誠にありがとうございました。

おかげさまで、市民の皆さまが普段どのような交通手段で移動し、また、バスなどの公共交通機関に対してどのようなことを望んでおられるのかなどの考えをお聞きすることが出来ましたので、その結果をお知らせします。

今回皆さまからいただきました貴重なご意見は、今後の本市における公共交通事業に反映してまいりたいと思います。

南アルプス市の特性について

地勢

南アルプス市は、山梨県の西部に位置し、釜無川右岸に広がる御勅使川の扇状地と、その上流部の南アルプス山麓からなる地域で、地理的・地形的に一つのまとまりを形成しています。平坦部は、八田、白根、若草、櫛形、甲西の5地区が釜無川右岸にかけて広がっており、市街地は主として、国道52号沿いに形成されています。一方、山間部は、芦安及び白根地区、櫛形地区の一部に広がっており、特に芦安地区の大部分は、3,000m(メートル)級の山々がそびえる南アルプス国立公園に属しています。

面積

平成15年4月1日に八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が合併して生まれた南アルプス市は、総面積264.06km2(平方キロメートル)、山梨県の面積の約5.9%を占めています。また、可住地面積(人が住むことができる土地)は70.66km2(平方キロメートル)で、山梨県全体の可住地面積の7.4%を占めています。

人口推移

昭和45年の51,318人を底に増加を続け、平成17年では72,055人となっています。この人口増加傾向を受け、対山梨県人口比率は、昭和50年の6.60%から8.15%に増加し、山梨県内における南アルプス市の人口ウェートも上昇しています。

山梨県との年齢3区分別人口の構成比を見ると、南アルプス市は0歳から14歳までが16.6%、15歳から64歳までが64.2%、65歳以上が19.2%であるのに対して、山梨県は0歳から14歳までが14.4%、15歳から64歳までが63.7%、65歳以上が21.9%となっており、南アルプス市はわずかながら高齢化率が低い地域であることがわかります。

交通環境(自動車保有台数)

平成19年時点での南アルプス市の自動車保有台数及び軽自動車保有台数を県内市別で見ると、自動車保有台数は県内市部で2番目(一世帯あたりの台数は1番目)となっています。また、軽自動車保有台数では県内市部で3番目(一世帯あたりの台数は3番目)となっており、自動車・軽自動車ともに保有台数が多い地域であることがわかります。

南アルプス市の自動車の保有台数

総数 乗用 その他 一世帯当りの台数 備考
自動車 30,879 26,988 3,891
バス(97)
1.29 軽自動車・小型二輪除く
軽自動車 26,636 14,279 12,357 1.11

市民の行動実態

通勤圏

旧6町村の昭和60年度から平成12年度までの町村内・町村外通勤の比率を見ると、町村外へ通勤する人の割合が年々増加傾向でしたが、合併により6町村内の町村外通勤が南アルプス市内に統一されたため、平成17年度では市内通勤者が58.2%、市外通勤者が41.8%と市内へ通勤する人の割合が高くなっています。また、市外の通勤先としては、甲府市が32.9%を占め、以下甲斐市11.7%、韮崎市11.0%、昭和町10.6%となっています。

通学圏

旧6町村の昭和60年度から平成12年度までの町村内・町村外通学の比率を見ると、県立高校のある旧櫛形町、旧白根町以外の旧町村では町村外への通学の比率(15歳以上)は、8割を超えていましたが、合併により6町村が南アルプス市に統一されたため、平成17 年度では、市内通学が50.9%と5割を超え、市外通学は49.1%となっています。また、市外への通学地を見ると、甲府市が58.9%と最も多くなっています。

商圏

市内・市外の購買活動を比較すると、市外での購買が5割を超えており、市外での購買を地区別に見ると、中央市が28.5%と最も多く、次いで昭和町の10.6%となっており、大型店舗が出店している市町での購買が多くなっています。

医療施設利用の行動域

軽いけがや病気のときと重い病気のときに行く病院について見ると、軽いけがや病気の際は、市内の病院の利用が79%となっており、市外については、甲府市が7.7%、中央市が5.6%となっています。

交通実態の調査・分析・評価

運行・利用状況

市関連の運送事業等に関する利用状況

通院バスは1人当たりの運行経費が高く、比較的利用人数の多い赤字補助バスや廃止代替バスは、循環バスの試行運行(第2次運行:1人当たり経費1,937 円)と比べても、経費の点からは効率的な交通手段といえます。

民間路線バスの運行状況、利用状況

民間バス路線は、「甲府方面から県道甲斐芦安線沿いに八田地区を経由して韮崎方面または芦安方面に向かう路線」と、同じく「甲府方面から開国橋を渡り櫛形地区平岡方面または鰍沢町方面に向かう路線」、「甲府方面から浅原橋を渡り櫛形地区小笠原方面または鰍沢町方面に向かう路線」の3つの路線に大別できます。

主要道のうち、国道52号の六科~飯野間と、県道韮崎南アルプス中央線の有野~小笠原間はバス路線が途切れており、また、市西部の山際地域も、利用可能なバス路線が身近にない「バス交通空白地帯」となっています。地域によっては、バスを利用して市役所に行く場合、一度市外に出て乗り換えをしなければならず、利便性が最も悪い状況となっています。

市内タクシー会社の運行状況、利用状況(市内事業者インタビュー)

営業区域
  • 市内8社で6エリアを分担(甲西地区1、櫛形地区3、白根地区2、八田地区1、芦安地区1)
  • 2社が小規模、6社は7台~15台
  • 人口比ではタクシー台数が県内で最多
  • 規制緩和により、増穂町まで区域が拡大
今後の展望
  • 代行運行との競合(タクシーの値上げにより料金差の縮小のため)
  • ドライバーの確保が困難で、半数の会社が淘汰の恐れ
  • 循環バスは採算が合わない

JR中央線及びJR身延線の運行状況、利用状況

運行状況

JR中央線について、韮崎駅と竜王駅の運行本数は、1日に上り普通列車が41本となっており、その内、10本は韮崎駅始発となっています。また、特別急行列車については、甲府駅は20本の停車と10本の甲府駅始発東京方面行きがあり、韮崎駅は9本停車し9本は通過し、竜王駅は2本始発列車があり18本は通過しています。

韮崎駅と竜王駅の下り方面の普通列車は、1日に40本の運行となっており、その内、10本は韮崎駅で終点となります。また、特別急行列車については、甲府駅は20本の停車があり、韮崎駅は8本が停車し10本が通過し、竜王駅は2本が停車(終点)し18本が通過します。

JR身延線について、運行本数は1日に上り普通列車が27本、特別急行列車が7本となっている。また、下り方面の運行本数は1日に普通列車が28本、特別急行列車が7本となっています。

利用状況

南アルプス市は鉄軌道がないため、最寄り駅であるJR中央線竜王駅と塩崎駅、JR身延線東花輪駅の3つの駅と、公共交通の集中する甲府駅が主に利用される駅と考えられます。竜王駅の年間乗車人員数の推移を見ると、平成12年度以降増加に転じていたが平成15、16年度では横ばいとなっており、また、定期外での乗車人員は平成12年度以降増加を続けています。塩崎駅、東花輪駅及び甲府駅については、平成12年度以降横ばい、または減少傾向にあります。

交通手段から見たバスなどの役割

平成19年時点で南アルプス市は、可住地面積が県内市町村の中で4番目に広く、また、1世帯あたりの自動車保有台数では1.29台と県内で最も多く、通勤・通学・商圏とも市外への依存度が比較的大きいため、道路は中部横断自動車道がある南北方向、甲府市などの隣接市へのアクセスである東西方向とも発達しています。

公共交通網では、市内に鉄道の駅がないため、市内から近いJR中央本線の竜王駅と塩崎駅、JR身延線の東花輪駅、交通網が集中する甲府駅も利用されています。バス路線は櫛形地区から(一部路線が白根地区を経由)甲府方面への路線が主動線であり、その他に八田地区から甲府方面、櫛形地区から中央市方面の路線などがあります。また、タクシーによる交通は県内一充実していると言える現状にあります。

全体的に、道路交通網の充実と市内での渋滞の少なさなどから、自動車での移動の利便性はかなり高く、日常的な交通としてはよく利用されていますが、鉄道駅まで距離があることや、市内の主な施設等が分散立地している状況から、免許を保有していない交通弱者の利便性の確保を常に考えねばならない点も挙げられるため、市内及び市外へのアクセスとして、バス・タクシーの活用が重要視されます。

交通需要調査

市民アンケート

公共交通機関の便利さについての満足度は、満足傾向(9.6%)、不満傾向(44.3%)で、全体的に不満傾向が強く、不満傾向は、高齢者よりも高校生・大学生、30歳代・40歳代で大きくなっていました。

市民循環バスについては、利用した人は1.2%、利用しなかった人は97.6%でした。バス停の設置場所や運行本数など、市が運用面を改善しても、それによる利用者の増加はあまり見込めないと考えられますが、「市内循環バスは必要だと思うか」については、必要とする傾向の回答は56%を超え、不要とする傾向の回答(13.8%)を大きく上回ったことから、市内循環バスに自分が高齢者になった場合のセーフティネット的な役割を期待していると思われます。また、新たな交通機関や新路線については、必要とする傾向の回答は41.9%で、不要とする傾向の回答(18.9%)を上回りました。利用したいと思う新しい公共交通機関の形態については、「市外の目的地への新たなバス路線」が半数を超えています。新たなバス路線の目的地については、市内は42件、市外は209件の意見があり、全体の傾向としては、市内よりも、竜王駅、東花輪駅、山梨大学医学部附属病院など市外へのアクセス向上を望む声が多くありました。

高齢者を対象としたアンケート

市内を移動するための公共交通機関への満足度は、満足傾向・不満傾向とも30%前後でほぼ同数であり、市全体よりも高齢者の方が満足傾向が大きい傾向にありました。市内循環バスについては、全体の約10%程度しか利用しておらず、また、バス停の設置場所や運行本数などの運用面を指摘する意見は少なかったため、それらの改善による利用者の増加はあまり見込めないことが考えられます。しかしながら、必要とする傾向の回答は55%となり、不要とする傾向の回答(10%)を大きく上回っており、現状では満足していても、よりよい公共交通機関の状況を望む声が大きいことや、現在は運転できるが、後に運転できなくなった時を考えての回答であると推察されます。

インタビュー

実施期間
平成19年11月8日~11月9日
対象
市内企業3社、市内公共的機関2団体、市内県立高校1校

インタビューからの考察

6団体のヒアリングから、交通機関の利用優先順位としては、車、バイク、次がバスでした。都会と違い、ドア・ツー・ドアの移動が定着しており、車での移動の利便性が高く、時間を合わせてまでバスを使わない、という認識でした。

企業としても、出張などバスでの移動を希望する場面もあるが、現状の路線では難しいとのことでした。現在、バスでの通勤・通学者も免許を保有していない者がほとんどで、免許保有者はバスを使わないという実態でした。

公共交通の利用の課題と可能性
  • 定時発着と少なくとも30分間隔での運行が求められている
  • バスは遅れるというイメージは根強く、鉄軌道を求める声がある
  • 1時間間隔の運行では、乗り遅れた場合、迎えに来てもらうなどの別の負担が生じる
  • 出張や雨天時等に竜王駅と東花輪駅の需要が見込まれる
  • 公共交通手段の確保は、市内高校への志願者増加に繋がる
  • 社会福祉協議会が開催する事業で、会場までの交通手段の確保により、需要増加が見込まれる
  • 六科~飯野間を結ぶ路線があれば、通学や市役所での会議等での需要が見込まれる

おわりに

課題と方針

1.循環バス

循環バスを運行するのであれば、市の財政負担は増大していくと考えられるが、移動手段を持たない高齢者や定時性にこだわらない60歳以上の女性をやまなみの湯へ送迎するなど、事業目的及び対象者を絞り込んだ事業形態及びデマンドバス方式による運行形態などが望ましい。

2.市関連運送事業等

現状では、赤字補助バスの形態が経費の点から望ましく、この路線の運行頻度を増やし、利用者の利便性を図ることが(多少、1人当たりの運行経費が上がったとしても)合理的である。

3.民間事業者の動向

利用者の見込めそうな個所への乗り合いタクシーや、病院自体での通院頻度の高い患者の送迎があり、市の行なう通院バスは1人当たりの運行経費が高いことから、民間事業者を支援し、事業者で賄える部分については撤退するべきである。

4.新たなバス路線の設置

出張による利用や雨の日の通学等での需要が見込まれるものの、現況では甲府駅への路線が定時性を確保することが難しいことから、不満傾向の大きい高校生・大学生や30歳代・40歳代の要望する竜王駅への路線設置が望ましい。また、公共交通手段の確保は市内の高校への志願者を増やすことにもつながるという意見は、教育面、人口施策の面でも検討すべきである。

5.交通の利便性が悪い地域(八田地区及び白根地区の上八田、百々、有野)

市内の移動は自家用車か送迎による場合が大半であることから、現状のバス路線のあり方を利用者である市民と共に考え改善が必要であれば、道順の変更や新規路線の運行を検討すべきである。

6.タクシーにより、通院、買い物等を行なう層

現状で充足していると思われるが、通院は、それぞれが予約など単独で動き、個人情報も含まれることから、1人で1台のタクシーという選択があり得るが、買い物は、友達同士で移動することができるので、タクシーや自動車保有者との乗り合わせという選択肢があってもよいと考えられる。

お問い合わせ先

政策推進課
山梨県南アルプス市小笠原376
市役所 本庁舎 2階
電話番号 055-282-6073
FAX番号 055‐282-1112
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